ギニアでの虐殺

「コンゴウィーク」まで1週間もないときに、コンゴ民主共和国紛争に対する意識を高めるために全力を注ぐべきかもしれないが、西アフリカのギニアで起こった事件にも言及する必要があると思う。

ギニアは民主主義とあまり縁がなく、独立以降、独裁政権が続いている。2008年に24年間政権を握っていたコンテ大統領が死亡し、その直後にカマラ大尉がクーデタを起こした。それ以降、軍事政権が続いている。カマラは選挙を実施すると宣言しているが、カマラ自身が出馬すると表明した。2009年9月28日に首都コナクリのスタジアムで、この出馬に反対する国民が集会を開いたが、軍が集会に向けて発砲し、157人が死亡、1,200人以上が負傷したとみられている。

さて、日本のメディアがこの「大きな」事件をどう見たのだろうか。9月29日に朝日新聞は夕刊の8ページに101字の記事を載せた。「アフリカ西部ギニアからの報道によると、首都コナクリで28日、軍事政権に反対する市民のデモに治安当局が発砲し、多数の死傷者がでた。AFP通信は、少なくとも87人が死亡したと報じた」と。以上。それ以降の報道はなかった。読売新聞は10月1日の朝刊の7ページに246字の記事(「デモに発砲、157人死亡か/ギニア軍政」)を掲載し、それ以降取り上げることはなかった。一応、一度は載せたものの、関心はないようだ。

アフリカ以外の大陸で、これほどの事件が起こったとき、日本のメディアはここまで無視するのだろうか?他の大陸ならこれほどの沈黙は許されるのだろうか?イラク、アフガニスタン、パキスタンなどでの自爆事件を毎回毎回、大きく掲載し、分析もある。イスラエル・パレスチナでも、一つ一つの事件を丁寧に取り上げる。アメリカの高校での発砲事件でさえ、日本のメディアで注目を浴びる。

なぜ、日本のメディアは堂々とこれほどの事件を無視するのだろうか?報道すべき「世界」の一部としてなかなか認めてもらえないアフリカだから?貧しい国だから?被害者が「黒人」だから?日本の新聞はアフリカをカバーしている記者はそれぞれ一人しか派遣していないから?

実は、ギニアにはアルミニウムの原料であるボーキサイトは大量にあり、世界の埋蔵量の3分の1も占めている。この事実もあり、欧米の政府はこれまでのギニア政府による人権侵害に目をつぶることが少なくなかった。欧米のメディアも自国の政府に合わせるように報道をしたり、沈黙を守ったりしてきた。

日本の場合はどのような理由があるのだろうか?日本の企業もギニアのボーキサイト探査権を獲得しているようだが、これも一つの理由として考えられるのだろうか?それとも、ただの無関心だけで説明がつくのだろうか?

みなさん、日本のメディアはこの程度のものでよいのだろうか?

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。