7月, 2010 のアーカイブ

ギニアで歴史的な選挙

Posted in 「アフリカも世界の一部」, ギニア, メディア, 資源 with tags , , , , , , , , , , , , on 7月 26, 2010 by Virgil

「アフリカも世界の一部」第2

これまで民主主義とあまり縁がなかった西アフリカのギニア共和国。しかし実は現在、不正のほとんどない平和な選挙が実施されている最中である。1958年、フランスからの独立以来、このような選挙は初めてのことだ。6月27日に投票が開催されたが、過半数を獲得する候補者はなく、第2ラウンド(2週間以内に実施)に持ち込まれることになった。

長年、独裁者としてギニアを支配したコンテ大統領が闘病の末、2008年の年末に亡くなり、その直後にカマラ大尉がクーデタを起こした。カマラは選挙を実施することを発表したが、自分自身が出馬すると宣言したことに反対した市民によるデモ・集会が開かれた。2009年9月に首都コナクリのスタジアムでの平和的な集会に対して、治安当局が発砲し、157人の死者が出た。しかしその3ヶ月後、カマラは暗殺未遂で頭を撃たれ、政界から消え去った。防衛大臣のコナテ大将が暫定的に大統領となり、今回の選挙へ。

これまで、日本を含む先進国の政府はこのような虐殺、人権問題、民主主義のなさに対して、目をつぶってきたといっても過言ではない。それには理由がある。ギニアにはアルミニウムの原料であるボーキサイトが大量にあるからだ。世界の埋蔵慮の3分の1も。この資源へのアクセスを確保するには、どの政権であろうと、よい関係を維持する必要があると判断してきたとも言える。日本の企業もギニアでボーキサイトの探査権を持っている。

政府のリードに従っていた部分もあり、各国のメディアもほとんど無視してきたのも現実である。日本のメディアを見ている限り、ギニアの存在すらないようにも見える。今年の4月にギニアのチンパンジーが読売新聞に取り上げられたが、今回の選挙はまったく取り上げられていない。

今回の選挙には、元首相のディアロ氏と長年野党のリーダーを務めたコンデ氏が有力の候補者となっている。幸い、軍事政権のトップであるコナテ暫定大統領が出馬していない。しかし第2ラウンドの投票で大統領が決まっても、当選する候補者が得られる票数は60パーセントを下回る可能性が高いと思われている。支持していない国民も多い中、虐殺などの過去の不正を正し、国民の生活水準を上げるという期待が大きい。

また、ギニアは紛争が激化しているソマリアに850人を派兵(アフリカ連合ソマリア・ミッション、AMISOM)することが決まったということもあり、課題はたくさんある。しかしこの選挙はギニアにとって、これまでになかったチャンスだと言えよう。この歴史的な瞬間を少し注目してもいいのではないだろうか。

日本のメディアはなぜこの状況を報道しない?アフリカも世界の一部だ。

以下の文書のような形で、読売新聞にこの状況を伝え、報道を求めよう。このリンクから直接投稿してください。

(もちろん、自分自身のメッセージを書いていただくのが望ましいのだが、以下の文書をコピーしてリンク先に張り付けるのも可能)。

 「ギニアで歴史的な選挙が行われている最中です。長年の独裁政権でギニアは苦しんできましたが、大量のボーキサイトを生産しているということもあり、日本を含む先進国の政府も、結果的にメディアも、目をつぶってきました。今回の選挙は不正があまり見られず、平和に実施されています。この歴史的な出来事を報道してください。アフリカも世界の一部です。」

英語での文書ですが、以下のサイトを参照に:

   ギニアの歴史・背景に関する情報はこのページこのページ

   今回の選挙に関する情報はこのページ

 「アフリカも世界の一部」運動とは?このページをアクセス。

メールの配信を希望する方はこのアドレスにメールを。

「ステルス紛争」とは?このページをアクセス。

「アフリカも世界の一部」運動のメンバー増加にご協力をお願いします。 みんなの力で「アフリカも世界の一部」だとメディアに認めてもらいましょう!

広告

Congo Week 2010に向けて

Posted in イベント, コンゴ民主共和国 with tags , , , , , , on 7月 24, 2010 by Virgil

Congo Weekは世界最大の紛争を抱えているコンゴ民主共和国(DRC)に関する意識を高めるための世界的運動である。米国NPOのFriends of the Congoがコーディネートしており、2009年には日本(大阪大学)を含む40カ国からの参加があった。

 毎年の10月に行われており、今年は10月17~23日に行われる予定。今年も何十カ国からの参加が予想されているが、10の重点都市で活動は特に注目されることになっている:ロンドン、パリ、ワシントンDC、ニューヨーク、トロント、ヨハネスバーグ、大阪、ナイロビ、キンシャサ、ゴマ。大阪での活動は期待されているようだ。

 以下はCongo Weekを紹介するビデオ。Cultures of Resistanceというドキュメンタリーからの映像であり、Friends of the Congoの代表、学生代表などがインタビューされている。ロンドン、ニューヨーク、大阪(2:05~2:22)、オークランドでのコンゴウィークの活動が取り上げられている。日本での活動に関しては、広島に落とされた原爆にコンゴからのウランが含まれていたということも注目されている。意外なところで世界はつながっている。 

Congo Weekでの「参加」というのは、何らかのイベントを開催すること。Congo Week 2009では、日本から大阪大学が参加し、セミナー、ドキュメンタリー上映、トークイベント、署名活動を実施した。アメリカなどで行われたおもしろいイベントとしてはCell outというのもあった。DRC紛争と電子産業とのつながり(タンタルなどのレアメタル問題)を意識させるために、数時間、携帯電話の電源を切り、留守番電話に「ただいま、DRC紛争と電子産業とのつながりを意識しているため、電話に出ることができません。DRC紛争で540万人の死者がでていることはご存知でした?」のようなメッセージを残すという運動だった。

 一つのセミナーあるいは勉強会を開くだけでも、Congo Weekへの参加になるので、気軽に参加できる世界的運動だと思う。今年は日本でのイベントを増やしていこう。「イベントを開催したい!」、「大阪大学でのイベントに参加したい!」、質問、アイディアなどがある方は stealthconflictsforum@gmail.com への一報をください。

Add to FacebookAdd to DiggAdd to Del.icio.usAdd to StumbleuponAdd to RedditAdd to BlinklistAdd to TwitterAdd to TechnoratiAdd to Yahoo BuzzAdd to Newsvine

石油と日本とコンゴの関係

Posted in 「アフリカも世界の一部」, コンゴ民主共和国, メディア, 資源, 報道量 with tags , , , , , , , , , , , , , , , , , on 7月 20, 2010 by Virgil

「アフリカも世界の一部」第1

日本の石油会社が、紛争が続くコンゴ民主共和国(DRC)での石油開発に参加することになった。DRCの西部にある油田(Nganzi Block)の開発権利を持つイギリスのSOCO Internationalが、日本の国際石油開発帝石株式会社(Inpex Corp.)に20パーセントのシェアを売り、2010年7月15日から共同で掘削が開始された。

タンタル、スズ、銅、コバルトなどのような鉱物資源は、日本の電子産業に使われている部品の原料となっているが、DRCはこれらの資源の宝庫であり、紛争とも密接につながっている。このような、日本とDRCの間接的なつながりがあるにもかかわらず、日本のメディアは世界最大であるDRC紛争(1998年以降540万人の死者が発生)を無視し続けてきた。今回、日本の石油会社が直接、石油採取に関わることになった。そろそろ日本のメディアがDRCに関心を示してもよいのではないか。

また、去年、DRCの東部にあるエドワード湖でも石油が発見され、DRC政府が今年の6月18日にその油田の開発権利の一部を同じくSOCO Internationalに与えることになった。

そして東部では紛争が続いている。今月、エドワード湖のこの油田の近くで、DRCに展開しているウガンダの反政府勢力(ADF-NALU)とDRC国軍との戦いが激化し、4万人の国内避難民が出ている。

日本のメディアはなぜこの状況を報道しない?アフリカも世界の一部だ。

読売新聞にこの状況を伝え、報道を求めよう。このリンクから直接投稿してください。

この油田開発に関しては、この記事(英)、紛争の最新情勢に関してはこの記事(英)を参照。

「アフリカも世界の一部」運動とは?このページをアクセス。

メールの配信を希望する方はこのアドレスにメールを。

「ステルス紛争」とは?このページをアクセス。

 「アフリカも世界の一部」運動のメンバー増加にご協力をお願いします。みんなの力で「アフリカも世界の一部」だとメディアに認めてもらいましょう!

「アフリカも世界の一部」運動

Posted in 「アフリカも世界の一部」, アフリカ, メディア with tags , , , , , , , , , , on 7月 18, 2010 by Virgil

世界に関する報道が極めて乏しい内向きの日本メディア。しかし、極限られた国際面・国際ニュースにおいて、特に無視されるのはアフリカ大陸。例えば、2009年の読売新聞の国際面には、アフリカの出来事を取り上げる記事は国際面の記事数の中で、わずか3パーセントだった。世界人口の10分の1以上、世界国家数の4分の1以上、冷戦後の紛争による死者数の10分の9を占めるアフリカを、そこまで無視してもいいのか?

圧倒的に世界最大であるコンゴ民主共和国の紛争は1998年以降、540万人の死者を出しているが、報道されないため、その存在すらほとんど知られていない。イスラエル・パレスチナ紛争の死者数は、コンゴ民主共和国紛争の約800分の1。しかし日本のメディアでは、イスラエル・パレスチナ紛争に関する1ヵ月分の報道量は、コンゴ民主共和国に関する10年分の報道量を上回っている。報道がこれほどまでにバランス悪いと、世界で何が起きているのか、把握できるわけがない。そしてますますグローバル化していく世界に対応もできない。

このままじゃいけない。その思いからスタートする「アフリカも世界の一部」運動である。目的は単純。無視され続けるアフリカ大陸に関する報道量を少しでも増やすこと。しかしどのようにすれば実現できるのだろうか。手段は大量の読者・視聴者の投稿。メディア側にすれば、いくら心がこもっていても、1人の投稿は無視しやすい。しかし100人、500人、1,000人になると例えその投稿の内容が1、2行であっても、人数が増えれば増えるほど、無視しにくくなってくる。これは、全世界で大量に報道されるイスラエル・パレスチナ問題からも学べる。欧米では、イスラエルを批判するような記事が新聞に載ると、イスラエル支持者から多いときは3,000~4,000通の抗議メール・投稿が記者に届く。新聞はこのようなプレッシャーにある程度、応えざるを得ない。

 しかし何を投稿すればいいのか?効果を上げるにはコーディネートする必要がある。そこで、週に1度程度、日本で報道されないアフリカで起きた大きな出来事を一つ取り上げ、日本語でまとめて、メーリングリストを通じてメンバーに配信する。この情報を受けたメンバーは新聞・ニュース番組のネット上の投稿ページのリンクにアクセスし、情報をもとに投稿する。3分があればできること。

 この運動はメディアにプレッシャーをかけることになるのだが、もちろんメンバーのみなさんのアフリカの出来事に関する知識・意識が高まることも目指す。言いかえれば、新聞の代わりに情報を与える役割を果たすものになればよいと考えている。配信するメールにはさらに詳しく知るためのリンクも付けていく予定。この運動がみなさんの自発的な意識により広がることを願っているが、とりあえずこのメーリングリストからスタートしてみよう。

 メーリングリストのメンバーになるのは簡単。stealthconflictsforum@gmail.com にメールを送信すれば(空メールでも可)手続き完了。メールが週1度程度届くようになる。

 さて、みんなの力で「アフリカも世界の一部」だとメディアに認めてもらおう!

(「アフリカも世界の一部」のバックナンバーはこちら)

Add to FacebookAdd to DiggAdd to Del.icio.usAdd to StumbleuponAdd to RedditAdd to BlinklistAdd to TwitterAdd to TechnoratiAdd to Yahoo BuzzAdd to Newsvine

「自分には関係ない」

Posted in メディア, 関心 on 7月 17, 2010 by Virgil

世界の出来事、ましてやアフリカの出来事は「自分には関係がない」と思っている人は多いかもしれないが、以下の三つのことを考慮に入れよう。

 ①      関心はなくても、我々の税金は海外の人道支援に使われている。そうである限り、人道支援がどう分配されるかについて議論する必要がある。ニーズがどこにあるかを判断するにはメディアからの情報が重要。

②      認識なくても、世界は確実につながっている。我々の生活と経済を支える資源、そして影響を与えるプロセス、問題などは世界中にある。コンゴ民主共和国などのアフリカの国々も決して例外ではない。

③      純粋に他の人間が紛争などで死んでしまう、あるいは苦しむことに対して同情を感じ、わずかでもその状況に対してどうにかしたいと思っている人がいる。この人たちの主張が反映されてもよいのではないか。

酒井法子とコンゴと読売新聞

Posted in コンゴ民主共和国, メディア, 芸能人, 報道量 with tags , , , , on 7月 17, 2010 by Virgil

 日本のメディアはなぜ世界で最も大きな武力紛争を報道しないのか、と聞くとさまざまな理由がでる。その中、よく出てくる一つの理由は、「自分の生活とは関係がないからだ」。しかしそうであれば以下の事実はどう説明できるのか?

 (データ収集の協力:中村仁美)

読売新聞において、酒井法子の覚せい剤騒ぎの報道の1ヵ月分が世界最大のコンゴ民主共和国紛争の報道の5年分を軽く上回っている。酒井法子と我々の生活にはなんの関係があるのだろうか?そこで「自分の生活とは関係ないかもしれないけど、読者の関心がある」という理由が出てくるだろう。

 しかしその「関心」とはなんなのか。他人のプライベート生活をのぞき見がしたいという趣味が蔓延しているようだが、「まじめな」ニュースを報道しようとしているはずの新聞の議題をハイジャックするまで暴走させてよいのだろうか。

 「関心」と「報道量」は微妙な関係だ。もともと関心が強いのか、報道の「集中攻撃」をあびることで(刷り込み、洗脳)、必然的に関心をもってしまうのか。逆に、世界最大の紛争に関する報道が全くない場合、もともと関心がないと言えるのだろうか。最初から知らなければ、関心を持ちようもない。知ってしまえば、関心がわくと十分考えられるだろう。

 540万人の死者をだしている世界最大の紛争が報道されないことはそもそもおかしな話だが、たった1人の芸能人の覚せい剤問題がそこまで取り上げられるのもおかしな話だ。

 このような芸能「ニュース」のためにスポーツ新聞とワイドショーがあるのではないか。日本には世界の出来事をまじめに伝える新聞は、もはやないのだろうか。このままでは、ますますグローバル化していく世界に対応できるわけがない。

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。