Archive for the 「アフリカも世界の一部」 Category

チャゴス諸島の返還

Posted in 「アフリカも世界の一部」 with tags , , , , , , , , , , , on 6月 25, 2012 by Virgil

「アフリカも世界の一部」第51号 

20126月、イギリスとモーリシャスの首相がロンドンで会談をもった。その議題のひとつはイギリス領となっているチャゴス諸島の返還であった。チャゴス諸島はインド洋の真ん中に位置する小さな諸島である。

チャゴス諸島の歴史は明るく語れるものではない。植民地時代、この諸島はイギリスの自治区であったモーリシャスの一部であったが、独立前の1965年、イギリスが「国防」を目的にモーリシャスから購入することになった。その売却の交渉を担当していたモーリシャス初代総理大臣はその直後、イギリスからナイト爵位を授与された。国防上、不要になった場合、返還をするという条件付きで売却された。

その後、インド洋で基地を新設しようとしていたアメリカにチャゴス諸島のディエゴガルシア島をイギリスが貸すことになった。しかし、アメリカは無人島を求めていたため、島の住民を全員強制移住させた。イギリスは無料同然でこの島を貸す代わりに、アメリカから購入していた核兵器の値引きをしてもらった。

2000年代、この米軍基地から長距離空爆機が飛び立ち、アフガニスタン及びイラクに空爆を繰り返していた。日本政府が給油活動を通じてこれらの戦争の後方支援を担っていたときも、ディエゴガルシア島がその拠点のひとつでもあった。また、この基地はCIAの秘密刑務所として使われた可能性もある。

2010年、イギリスはチャゴス諸島の海域を世界最大の海洋保護区域に指定した。しかし、これは環境保護より、チャゴス諸島の元住民の復帰を防ぐことが狙いだと、ウィキリークスが公開した米政府の外交電報で明らかになった。チャゴスに戻ったとしても、魚がとれなければ、住民の生活が成り立たない。

ディエゴガルシア島の米軍へのリースは更新するかどうか、決定の期限は2014年である。これを背景に現在、返還の交渉が行われている。モーリシャス政府はチャゴス諸島の返還を求めているが、米軍基地の撤退までは求めていない。アメリカから現状維持のための大きな金銭的な見返りが予想される。

チャゴス諸島の元住民が故郷から追い払われてから40年が経つが、復帰を目指し、法廷などで争い続けている。日本のメディアはイギリスとモーリシャスの交渉を報道していない。朝日新聞のウェブサイトに「ディエゴガルシア」の検索をしても、該当する記事が見つからない。返還プロセスが始まろうとしている今こそ、この問題に脚光を浴びさせるべきではないだろうか。チャゴス諸島も世界の一部だ。

以下の文書のような形で、朝日新聞にこの状況を伝え、報道を求めよう。

このリンクから直接投稿してください。

(もちろん、自分自身のメッセージを書いていただくのが望ましいのだが、以下の文書をコピーしてリンク先に張り付けるのも可能)。

「イギリス領となっているインド洋のチャゴス諸島がモーリシャスに返還されるかどうか、交渉が始まっています。そこにある米軍基地の行方についても議論してもよいのではないでしょうか。この問題も取り上げてください。チャゴス諸島も世界の一部です。」

英語になりますが、以下のサイトを参照に:

 チャゴス諸島問題に関する分析

 イギリスとモーリシャスの会談に関する記事

 チャゴス諸島問題に関するドキュメンタリ

 

「アフリカも世界の一部」運動とは?このページをアクセス。

メールの配信を希望する方はこのアドレスにメールを。

過去の記事はこのページからアクセス

「ステルス紛争」とは?このページをアクセス。

「アフリカも世界の一部」運動のメンバー増加にご協力をお願いします。みんなの力で「アフリカも世界の一部」だとメディアに認めてもらいましょう!

広告

NHKニュースとアフリカ

Posted in 「アフリカも世界の一部」, アフリカ, メディア with tags , , , , , , , , , on 5月 14, 2012 by Virgil

「アフリカも世界の一部」第50号 

国際ニュースが非常に乏しい日本のマスコミのなかで、世界の出来事の報道に最も力を入れているのは日本放送協会(NHK)である。とはいえ、NHKにおいても国際ニュースの優先順位は低い。例えば、平日の夜9時に1時間ほど放送されている「ニュースウォッチ9」に対して調査を行ったところ(20121月~3月)、国際ニュースは全体のわずか7%だった。

その内容の大半が、日本と直接関わる「アメリカ」と「北朝鮮」のニュースであった。このようなニュースももちろん重要ではあるが、グローバル化が進む現代において、世界との密接なつながりは見えてこない。より広い意味で「世界はどうなっている?」という純粋な問いも重要であり、答えることがマスコミの義務ではないだろうか。

では、アフリカの扱いはどうなっているのだろうか。調査の対象となった「ニュースウォッチ9」の3ヶ月分では、アフリカで唯一登場したのがエジプトであった。現政権に対するデモが3回ほど短く報じられ、合計2分間が与えられた。これは報道された国際ニュースの0.7%に値する

この3ヶ月、アフリカ大陸において他に報道するべきものがなかったわけではない。武力紛争では、南北スーダン紛争が激化、ソマリアでも紛争の進展があり、そしてナイジェリアでテロ爆弾、マリでクーデタが起こった。NHKでは他のニュース番組で部分的報道されることはあったものの、重要なニュースをまとめ分析する「ニュースウォッチ9」で取り上げられることは一度もなかった。

またNHKの海外支局の配置も上記のような優先順位を物語っている。29の海外支局のうち、アフリカにある支局は「アフリカ」より「中東」に近いエジプトの首都カイロのみである。

国際ニュースの量が最も多いNHKの番組は、衛星放送(BS1)のワールドWAVEという番組である。23の「世界の放送局」からニュースをかき集め、放送している。しかし、これはアフリカと南極以外の「世界」であり、アフリカの放送局はまるで存在しないかのようだ。

娯楽が中心の民放に比べ、ある程度世界に目を向けているNHKにとっても、アフリカ大陸のニュース価値は極めて低いようだ。世界最大の国家数(世界の4分の1)で構成され、世界最大の武力紛争のほとんどを抱えているアフリカ。その出来事に目を向けてもよいのではないだろうか。アフリカも世界の一部だ。

以下の文書のような形で、NHKにこの状況を伝え、報道を求めよう。

このリンクから直接投稿してください。

(もちろん、自分自身のメッセージを書いていただくのが望ましいのだが、以下の文書をコピーしてリンク先に張り付けるのも可能)。

20121月~3月までの3ヶ月間、番組「ニュースウォッチ9」では、アフリカ大陸について報じられたニュースはエジプトのみで、合計わずか2分間でした。アフリカの出来事も報道してください。アフリカも世界の一部です。」

「アフリカも世界の一部」運動とは?このページをアクセス。

メールの配信を希望する方はこのアドレスにメールを。

過去の記事はこのページからアクセス

「ステルス紛争」とは?このページをアクセス。

「アフリカも世界の一部」運動のメンバー増加にご協力をお願いします。みんなの力で「アフリカも世界の一部」だとメディアに認めてもらいましょう!

 

マリで紛争勃発

Posted in 「アフリカも世界の一部」, マリ with tags , , , , , , , , , , , on 2月 17, 2012 by Virgil

「アフリカも世界の一部」第49号 

20121月、西アフリカのマリで武力紛争が勃発した。正確には、2009年に一旦終結していた紛争が再発した。マリの北部で遊牧生活を続けてきたツアレグという民族が自治区を実現するためにマリ政府と戦っているのである。

ツアレグは現在のマリ、ニジェールアルジェリアモロッコリビアブルキナファソに渡り、サハラ砂漠でラクダの牧畜などを中心に暮らしてきた民族である。自分の生活を外部の干渉から守るために、植民地時代にはフランスの支配から、その後に作られた国家からの支配に対しても抵抗を続けてきた。しかし、1960年のマリ独立後に起きた反乱はマリ政府に容赦なく潰された。

ツアレグが悩まされてきたのは外部からの支配だけではない。197080年代には干ばつが多く発生し、環境破壊、砂漠化、人口の増加にも脅かされた。隣国に流れたり、都会に出ざるを得ない人が増え、伝統的な暮らしは崩壊に向かい、貧困が深刻化した。

このような状況を背景に、199092年、そして200609年、ツアレグの武装勢力とマリ政府との間、武力紛争が繰り広げられた。これらの紛争は、地域の情勢からも切り離せない。西アフリカの各国にも影響力を発揮しようとしていたリビアのガダフィー政権はツアレグの武装勢力を受け入れ、訓練及び武器を提供していた。一方、北西アフリカの多くの国はツアレグを抱えているため、自国にも紛争が飛び火することを懸念し、「ツアレグ問題」の収束を願っている。アルジェリア政府はマリ政府を軍事支援しているとの報告もされている。

今回の紛争の再発もリビア情勢と密接につながっている。2011年のリビア紛争の際、多くのツアレグの戦士がガダフィー政権側に加わったが、ガダフィー政権の崩壊とともに、マリのツアレグ戦士が故郷に戻り、マリ政府との新しい紛争を計画し始めた。以前の紛争に比べ、今回の紛争の大きな違いは武装の規模である。マリで反政府勢力となるグループは崩れ始めていたガダフィー政権から大量の武器をマリに流したわけである。

マリでの紛争が始まり、1ヶ月が経とうとしている。すでに2万人の難民がただでさえ水不足、食料不足で苦しんでいる隣国ニジェールなどに流れている。しかし、日本ではこの紛争が報じられていない。読売新聞には一度も記事として取り上げられていない。この北西アフリカにはアル・カイーダの支部と言われるグループも活動しており、地域全体的な不安定にもつながるこの紛争を無視してもよいのだろうか。アフリカも世界の一部だ。

以下の文書のような形で、読売新聞にこの状況を伝え、報道を求めよう。

このリンクから直接投稿してください。

(もちろん、自分自身のメッセージを書いていただくのが望ましいのだが、以下の文書をコピーしてリンク先に張り付けるのも可能)。

20121月、西アフリカのマリで武力紛争が勃発しました。リビアのガダフィー政権崩壊とも密接につながっている紛争です。読売新聞はなぜ、この紛争を一度も取り上げていないのでしょうか。アフリカも世界の一部です。」

英語になりますが、以下のサイトを参照に:

 マリ紛争に関する記事

 マリ紛争に関する分析

 マリのプロフィール

「アフリカも世界の一部」運動とは?このページをアクセス。

メールの配信を希望する方はこのアドレスにメールを。

過去の記事はこのページからアクセス

「ステルス紛争」とは?このページをアクセス。

「アフリカも世界の一部」運動のメンバー増加にご協力をお願いします。みんなの力で「アフリカも世界の一部」だとメディアに認めてもらいましょう!

 

アンゴラでデモ

Posted in 「アフリカも世界の一部」, アンゴラ, 選挙 with tags , , , , , , , , , , , , , , , on 12月 9, 2011 by Virgil

「アフリカも世界の一部」第48号 

北アフリカ・中東での民主化運動はサハラ以南のアフリカにも影響し続けている。12月、南部アフリカのアンゴラでは、32年間続いているドス・サントス政権に対するデモが開かれたが、直ちに警察に抑えられ、デモの参加者は逮捕された。

他の多くの国ではこのような数百人規模のデモはそれほど注目に値しないが、政権に対する批判が許されないアンゴラではこのような動きは大きな意味を持っている。20112月以降、このようなデモが数回起きている。デモが実施された首都ルアンダの広場はエジプト革命の舞台となった広場の名を借り、「我々のタハリール広場」と呼ばれるようにもなっている。

1975年、独立戦争を経てポルトガルから独立したアンゴラは、冷戦の大国闘争に巻き込まれ紛争が続いた。冷戦の終結とともにアンゴラの紛争も一旦終わったものの、反政府勢力のUNITAは終戦後に実施された選挙(1992年)での落選を受け入れず、紛争が再発した。しかし、2000年代に入ってUNITAの勢力が衰退し、2002年にそのリーダーが戦死したことをきっかけに、ようやくアンゴラでの紛争が終わった。

しかし、平和が訪れても大統領選挙が実施されることはなかった。約束された選挙は数回延期され、現時点では、2012年(20年ぶり)に予定されている。今のところ、エジプトのような革命・政権交代は考えにくい。2008年に実施された国会議員選挙では、野党が封じ込まれ、与党のMPLA81パーセントの議席を獲得した。2012年の選挙では、ドス・サントス現大統領の再選は確実だと見られている。しかし、71才になる大統領はいつまでも政権を握ることもできず、その後継者の候補をめぐる政治的争いがすで始まっている模様である。

アンゴラは石油、ダイヤモンドに恵まれ、経済成長が確実に進んでいる。債務危機で苦しむ元宗主国ポルトガルの救済措置の一貫として、アンゴラは石油から得た利益をポルトガルに投資すると表明したほど成長を成し遂げている。しかし、その分配が非常に不平等で、人口の大半は貧困で苦しむ。政府の財政状況は不透明であり、多大な資金が大統領、その親戚及びその他のエリートに流れているとされる。

日本のメディアはアンゴラ情勢をほとんど取り上げることはない。例えば、読売新聞は近年、アンゴラ情勢に関する記事を掲載したのは20101月と、2年近くも前となる。今年のデモはアンゴラにすれば大きな意味を持つ出来事である。アンゴラ情勢を報道してもよいのではないだろうか。アフリカも世界の一部だ。

以下の文書のような形で、読売新聞にこの状況を伝え、報道を求めよう。

このリンクから直接投稿してください。

(もちろん、自分自身のメッセージを書いていただくのが望ましいのだが、以下の文書をコピーしてリンク先に張り付けるのも可能)。

「読売新聞が近年、アンゴラを取り上げてから2年近くが経っています。民主化を求めるデモの発生や、元宗主国ポルトガル経済の救済措置への貢献など、報道に値する出来事が起きています。報道するべきではないでしょうか。アフリカも世界の一部です。」

英語になりますが、以下のサイトを参照に:

 アンゴラでのデモに関する分析

 アンゴラのポルトガル「支援」に関する記事

 アンゴラの政治に関する記事 

「アフリカも世界の一部」運動とは?このページをアクセス。

メールの配信を希望する方はこのアドレスにメールを。

過去の記事はこのページからアクセス

「ステルス紛争」とは?このページをアクセス。

「アフリカも世界の一部」運動のメンバー増加にご協力をお願いします。みんなの力で「アフリカも世界の一部」だとメディアに認めてもらいましょう!

 

ケニア軍のソマリア侵攻

Posted in 「アフリカも世界の一部」, エチオピア, ケニア, ソマリア with tags , , , , , , , , , , , , on 11月 24, 2011 by Virgil

ケニア軍のソマリア侵攻

 

「アフリカも世界の一部」第47号 

20111016日、紛争が長年続くソマリアの情勢を変える大きな動きがあった。隣国ケニアの軍部隊が戦車や装甲車で国境を越え侵攻を開始したのだ。ケニアにとってこの「国家を守る作戦」は1963年の独立以来,最大の軍事行動である。

ケニア政府によると、侵攻の目的はケニアの国境の安全を確保することである。ソマリアでの紛争と飢餓の影響がケニアに溢れ、難民、海賊、誘拐事件などがケニア政府を悩ませてきた。ケニアの侵攻のきっかけとなったのは10月にケニアで起きた外国人の複数の誘拐事件(ソマリアの武装勢力によるもの)だが、それ以前かも侵攻を企画していたようである。

ケニアが特に問題視してきたのは、ソマリアの中南部を支配してきた武装勢力「アル・シャバブ」である。アル・シャバブは今年まで、首都モガディシュも支配し、昨年、ウガンダで起きた爆弾テロにも関与した。現在のケニアの攻撃はアル・シャバブに向けられており、港湾都市キスマヨの制圧を目指しているとされている。キスマヨは自治区ジュバランドの首都でもあり、ケニアはジュバランドを中心にバッファー・ゾーン(緩衛地帯)を確保し、ソマリアの問題がケニアに溢れるのを引き止める狙いであろう。

ソマリアでの紛争は依然として国際的なものである。2006年に、もう一つの隣国のエチオピアが侵攻し、首都の制圧に成功したものの、抵抗が激しかったこともあり、2009年に撤退した。残った暫定政府は弱く、首都のコントロールもできなかった。暫定政府を守るためにアフリカ連合が首都への派兵(主にウガンダ軍とブルンジ軍)し、2011年にようやく、アル・シャバブを首都から追放することができた。エチオピアはケニアの侵攻を機に、再びソマリアへの介入及びケニアと同様のバッファー・ゾーンの設置を計画しているとされ、すでに侵攻が始まっているという報告も出ている。

今回のケニアによる侵攻では、アル・シャバブの拠点への空爆も増えているが、すべてがケニア空軍によるものではないという疑いがある。特にいくつかのピンポイント空爆がケニア空軍の軍事能力を超えているとされ、アメリカもしくはフランスによるものではないかと推測されている。

日本のメディアは、ソマリア沿岸付近の海賊問題をときどき取り上げるが、今回のケニア侵攻とソマリア紛争をほとんど報道しない。読売新聞は10月にひとつの記事(280字)でケニア侵攻の事実を伝えたが、それ以降の1ヶ月以上、一度も紙面に載せていない。日本も悩まされている海賊問題の裏にはソマリア紛争がある。その紛争の展開を無視してもよいのだろうか。アフリカも世界の一部だ。

以下の文書のような形で、読売新聞にこの状況を伝え、報道を求めよう。

このリンクから直接投稿してください。

(もちろん、自分自身のメッセージを書いていただくのが望ましいのだが、以下の文書をコピーしてリンク先に張り付けるのも可能)。

「ケニアがソマリアに侵攻してから1ヶ月が経ちました。読売新聞は侵攻の開始を伝える記事を掲載してから、その後の状況を一度も紙面に載せていません。海賊問題の裏にはソマリア紛争があります。その紛争を無視してもよいのでしょうか。アフリカも世界の一部です。」

英語になりますが、以下のサイトを参照に:

 ケニアのソマリア侵攻の動機に関する分析

 ケニアの軍事活動に関する分析

 ソマリアでの空爆に関する記事

 エチオピアの侵攻開始に関する記事

「アフリカも世界の一部」運動とは?このページをアクセス。

メールの配信を希望する方はこのアドレスにメールを。

過去の記事はこのページからアクセス

「ステルス紛争」とは?このページをアクセス。

 「アフリカも世界の一部」運動のメンバー増加にご協力をお願いします。みんなの力で「アフリカも世界の一部」だとメディアに認めてもらいましょう!

 

Yahoo! JAPAN ニュースとアフリカ

Posted in 「アフリカも世界の一部」, アフリカ, 芸能人, 報道量 with tags , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , on 11月 12, 2011 by Virgil

「アフリカも世界の一部」第46号 

日本では、多くの人が世界に関する情報をインターネットで入手するようになった。そこで、新聞や通信社から記事を集積しているYahoo! JAPAN ニュースの1年分(2010年)の報道(ヤフーのトップページで掲載された20,233件)を分析してみた。

まず目立ったのは、新聞、通信社と同じく、日本に関する情報が大半を占めたという結果である。国際ニュースは全体の記事数の10パーセントにすぎなかった。その中でも、世界に関するニュースだけではなく、世界にいる日本人にスポットを当てた記事も少なくなかった。また、エンターテインメントの記事は15パーセント、スポーツの記事は22パーセントと、「ソフト」なニュースは37パーセントにも上った。

また、少ない国際ニュースの中でも、アフリカ大陸に関するニュースはたった2.4パーセントしかなく、ほとんど相手にされていないということが明確である。ニュースとして取り上げられた個人・グループと比較してみよう。

すべての有名人を取り上げているわけではないが、明らかなのは、様々なスポーツのトップ選手や、スキャンダルで注目を浴びた芸能人が、たった一人でも、アフリカ全54ヵ国でのすべての出来事に対する報道量を軽く超えている。

では、わずかなアフリカに関する記事の内容を見てみよう。南アフリカで開催されたFIFAワールドカップ(サッカー)を中心とした記事は全体の28パーセントも占めていた。これはスポーツのニュースではなく、ワールドカップ開催時の治安や応援に使われていたブブゼラ(プラスチック製のラッパ)などを話題にしたニュースであった。ワールドカップに関係していない南アフリカに関する記事は3件しかなかった。

ワールドカップ関連の記事を除けば、アフリカでもっとも報道された国はスーダンで、ダルフール紛争などについて、6件の記事が掲載された。5件の記事が掲載されたコートジボワールが2位で、ナイジェリアとリビアは3位(それぞれ4件の記事)であった。別の例で比較すると、アメリカのお騒がせセレブ、パリス・ヒルトンに関する記事(9件)、そしてワールドカップの試合結果を占うドイツの一匹のタコに関する記事(8件)も、どのアフリカの国よりも報道の対象となっている。

このような統計は日本のメディアの悲しい現実を反映している。ネット上のニュースでも、世界に関する情報より芸能ニュースのほうが多く、そして少ない国際ニュースの中にも、アフリカはほとんど存在しない。この現実はいつまで続くのだろうか。アフリカも世界の一部だ。

この現実を多くの人と共有しましょう。フェイスブック、ミクシー、ツィッター、ご自身のブログなどで広め、意識を高めましょう。アフリカも世界の一部です。

「アフリカも世界の一部」運動とは?このページをアクセス。

メールの配信を希望する方はこのアドレスにメールを。

過去の記事はこのページからアクセス

「ステルス紛争」とは?このページをアクセス。

 「アフリカも世界の一部」運動のメンバー増加にご協力をお願いします。みんなの力で「アフリカも世界の一部」だとメディアに認めてもらいましょう!

南アと欧州の武器取引問題

Posted in 「アフリカも世界の一部」, 南アフリカ with tags , , , , , , , , , , , , , , , , on 9月 18, 2011 by Virgil

「アフリカも世界の一部」第45号 

20119月、南アフリカのズマ大統領は武器取引における汚職疑惑の調査を再開することを発表した。問題にされている武器取引は、1999年に南アフリカ国軍の近代化を目指し欧州数カ国との間に行われた大規模の取引(約3千億円)である。

取引にはイギリス、フランス、イタリア、ドイツ、スウェーデン、南アフリカの企業が参加したが、契約を成立させるために、いくつかの企業が南アフリカの政府関係者などを買収した、もしくは、政府関係者のほうから賄賂を要求したという疑惑がもたれている。例えば、南アフリカに戦闘機を売ったイギリスの兵器製造業者BAE社(スウェーデンのSAAB社と共同)が賄賂用の予算を設けていたと広く報道されている。

取引が行われた当時から疑惑が浮上しており、すでに南アフリカでは何人かの政府関係者が逮捕され、有罪判決が出ている。その一人は当時副大統領を努めていたズマ氏の財務顧問であったため、ズマ氏本人の関与も疑惑視されてきたが、2009年にすべての起訴は取り下げられた。

そこで、なぜズマ大統領本人が今回の調査再開に踏み切ったのだろうか。現在、ズマ大統領が率いる与党ANC内部で争いが激しくなっており、党内でズマに反対している勢力が再び汚職疑惑をかけようとしている。疑惑が再び浮上した場合、不利にならないよう自ら調査のプロセスをコントロールするためとされている。

仮に汚職問題がなかったとしても、取引自体に対する批判も強かった。深刻な貧困問題を抱え、また南アフリカの脅威となる強力な国が周辺には存在していない。そんな状況の中で、新しい軍艦、潜水艦、戦闘機などに何千億円をかける必要性が問われた。

南アフリカはアフリカ大陸では最大の経済を誇っており、世界の主要新興5カ国(BRICS)に含まれている。人種差別が制度化されていたアパルトヘイト時代に、他の多くの国がアパルトヘイト政策の撤廃をめざし経済制裁をかけていた中、日本は白人政権と良好な貿易関係を維持し、南アフリカの最大の貿易相手となった。そのため、本来なら差別の対象となる日本人は「名誉白人」として扱われていた。現在も、経済を含み、日本との関係は決して浅くない。

しかし、日本では、2010年のワールドカップ以降、南アフリカに関する報道が少ない。例えば、読売新聞は今年に入ってから、地方選挙及び、アパルトヘイト時代の話題に関する記事をいくつか掲載したものの、武器取引問題については一度も報道していない。また、ズマ大統領の政治問題もほとんど報道されていない。南アフリカの情勢を報道する必要があるのではないだろうか。アフリカも世界の一部だ。

以下の文書のような形で、読売新聞にこの状況を伝え、報道を求めよう。

このリンクから直接投稿してください。

(もちろん、自分自身のメッセージを書いていただくのが望ましいのだが、以下の文書をコピーしてリンク先に張り付けるのも可能)。

「南アフリカと欧州数カ国の企業との間に行われた大規模の武器取引をめぐる疑惑の調査が現在再開されています。南アフリカのズマ大統領も関与していたともされています。この問題を報道する必要があるのではないでしょうか?アフリカも世界の一部です。」

英語になりますが、以下のサイトを参照に:

 南アの武器取引問題に関する分析

 BAE社と南アの武器取引に関する記事

 BAE社と南アの武器取引に関する分析

10月に行われる国際イベント「コンゴウィーク」に関する情報

「アフリカも世界の一部」運動とは?このページをアクセス。

メールの配信を希望する方はこのアドレスにメールを。

過去の記事はこのページからアクセス

「ステルス紛争」とは?このページをアクセス。

「アフリカも世界の一部」運動のメンバー増加にご協力をお願いします。みんなの力で「アフリカも世界の一部」だとメディアに認めてもらいましょう!

 

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。