Archive for the ウガンダ Category

ウガンダでデモとその鎮圧

Posted in 「アフリカも世界の一部」, ウガンダ with tags , , , , , , , , , on 4月 28, 2011 by Virgil

「アフリカも世界の一部」第35 

2011年4月14日、ウガンダ最大野党のベシジェ党首が警察に射たれ、負傷したことが報告された。当時、ベシジェ氏は食料・ガソリンの価格上昇に抗議するデモに参加していた。その後、手にギブスを巻いた状態で更なるデモに参加したところ、暴動を扇動した罪で逮捕された。2月以降、3度の逮捕となる。

1986年以降、大統領を務めるムセベニ大統領の再選が確定した2月の選挙以降、複数の野党がムセベニ政権に対して、徒歩で集団で出勤するというデモ(walk-to-workキャンペーン)を定期的に実施してきた。選挙では、ムセベニ大統領は68%の票、ベシジェ氏は26%を確保したが、野党は不正を訴えている。

ムセベニ大統領は反政府勢力のリーダーとしてウガンダを制圧し、1986年に政権をとった。それまでの軍事政権による人権侵害が多発していたのに対して、ムセベニ政権は幅広い改善と経済成長に成功した。しかし、複数の反政府勢力の活動に悩まされ、近年までウガンダ北部の紛争が続いてきた。また、ウガンダは2度、隣国ルワンダと一緒にコンゴ民主共和国に侵攻し一部占領していた事実もある。占領中、金など鉱物資源の組織的な略奪が発覚し、コンゴ民主共和国が国際司法裁判所に訴え、ウガンダは損害賠償を命じられた。民主化においても、問題が多く、2005年までは一党支配国家であった。

ベシジェ氏は1982年からムセベニ氏の専属医師を努め、1986年に内務大臣に任命された。しかし、有能であるために、ムセベニ大統領には脅威として見られるようになった。2001年にベシジェ氏はムセベニ政権を批判し、大統領選挙への出馬を表明した。選挙で落選したベシジェ氏は脅迫を受け、国外に亡命したが、2006年の選挙に出馬するために帰国した。しかし帰国したところ、根拠のない反逆及びレイプの罪で一時期逮捕されたため、選挙運動がほとんどできず、再び落選した。

日本のメディアはウガンダでの出来事をほとんど報道していない。例えば、朝日新聞は2月の大統領選挙が実施された事実とその結果をひとつの短い記事で報道した。ベシジェ氏の3度目の逮捕に対して、ロイター通信からの短い記事を転用(紙面ではなく、ウェブサイトのみに掲載)している。しかしいずれも情報量が極めて少なく、ウガンダの政治情勢の文脈が含まれていないため、これら一連の出来事の意義が見えてこない。この問題も理解を深める報道の対象になってもよいのではないだろうか。アフリカも世界の一部だ。

以下の文書のような形で、朝日新聞にこの状況を伝え、報道を求めよう。

このリンクから直接投稿してください。

(もちろん、自分自身のメッセージを書いていただくのが望ましいのだが、以下の文書をコピーしてリンク先に張り付けるのも可能)。

「今年2月に行われたウガンダの大統領選挙後の政治情勢が不安定になっています。野党による定期的なデモが行われているなか、デモに参加していた野党の党首が警察に射たれ、逮捕されています。この状況とその背景をもう少し報道してもよいのではないでしょうか。アフリカも世界の一部です。」

英語になりますが、以下のサイトを参照に:

 ベシジェ氏の逮捕に関する記事

 ベシジェ氏の逮捕に関するニュース(映像)

 ウガンダの概要

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国境なき武装勢力:神の抵抗軍

Posted in 「アフリカも世界の一部」, アフリカ, ウガンダ, メディア, 報道量, 中央アフリカ共和国 with tags , , , , , , , , , , , , , , , on 8月 17, 2010 by Virgil

「アフリカも世界の一部」第5

今年5月、チャドと中央アフリカ共和国から国連平和維持隊(PKO)の撤退が決まった。スーダンのダルフール紛争が隣国のチャドと中央アフリカ共和国にこぼれたため、PKOが派遣されていたが、チャドはその撤退を要請した。しかし、いまだに様々な武装勢力と全般的な治安問題に悩まされている中央アフリカ共和国政府は8月10日にPKOが残留するよう、国連安全保障理事会に訴えた。

中央アフリカ共和国が悩まされている一つの武装勢力はウガンダの反政府勢力として始まった「神の抵抗軍」(Lord’s Resistance Army, LRA)である。LRAはウガンダ軍の攻撃から逃れるため、コンゴ民主共和国で拠点を作り、戦い続けてきた。ウガンダがルワンダと組んで2度もコンゴ民主共和国に侵略・占領をしたのもLRAを追いかけるためだというのが一つの理由である。

現在、LRAはコンゴ民主共和国、中央アフリカ共和国、南部スーダンで逃亡しながら軍事活動を続けている。まさに「国境なき武装勢力」である。2008年にはウガンダ、コンゴ民主共和国、南部スーダンがLRAに対して共同軍事作戦を展開させたが、いまだにLRAを鎮圧させることができていない。アフリカの多くの紛争はこのように複雑で、複数の国からの当事者に構成されているため、「内戦」というラベルが当てはまらない。(アフリカの地図を参考に)

LRAは極めて残虐な組織として知られている。政府軍から攻撃を受けた場合、復讐として住民に対して虐殺を行うことはよくあるパターンである。2008年のクリスマスの日に上記の共同軍事作戦に対して、コンゴ民主共和国で500人以上を虐殺した。また、勢力を確保するために、多くの子どもを含む住民を拉致し、強制的に戦わせる。拉致された女性は強制的に軍事活動の支援をさせられ、性的奴隷になってしまう。8月11日に発表されているヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)の報告によると、この18カ月で拉致された人数は600人以上に昇っている。

LRAのリーダーを務めるジョセフ・コニーに対して国際刑事裁判所から起訴状と逮捕状が出ている。2006年に停戦合意ができ、和平合意に向けて交渉が繰り返されたが、2008年に交渉が崩れ、紛争が再開された。

読売新聞はLRAの存在と活動をどのように取り上げているのだろうか。2006年にLRAとウガンダ政府との停戦合意を記事にしたが、それ以降の4年間、和平が崩れても、共同軍事作戦があっても、虐殺があっても、沈黙を守ってきている。

 中央アフリカの安定に対してこれほど大きな脅威であるLRAをここまで無視してもいいのだろうか?アフリカも世界の一部だ。

以下の文書のような形で、読売新聞にこの状況を伝え、報道を求めよう。このリンクから直接投稿してください。

(もちろん、自分自身のメッセージを書いていただくのが望ましいのだが、以下の文書をコピーしてリンク先に張り付けるのも可能)。

 「ウガンダの反政府勢力として活動を始めた「神の抵抗軍」(LRA)は現在、隣国のコンゴ民主共和国、中央アフリカ共和国、南部スーダンなどで、武装勢力として虐殺、拉致などを繰り返しています。読売新聞はなぜこの「国境なき武装勢力」の存在と活動を無視し続けるのでしょうか?アフリカも世界の一部です。」

英語になりますが、以下のサイトを参照に:

 中央アフリカ共和国とPKOについてはこの記事

 LRAに関するヒューマン・ライツ・ウォッチの報告

 過去の記事に関する最新情報:

ルワンダの大統領選挙は予想通り、現職カガメ大統領が93パーセントの票を獲得し再選された。読売新聞は184字の短い記事でカガメ大統領が再選されたことを伝えたが、その背景、相次いだ暗殺、抑圧などには触れなかった。

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