Archive for the メディア Category

NHKニュースとアフリカ

Posted in 「アフリカも世界の一部」, アフリカ, メディア with tags , , , , , , , , , on 5月 14, 2012 by Virgil

「アフリカも世界の一部」第50号 

国際ニュースが非常に乏しい日本のマスコミのなかで、世界の出来事の報道に最も力を入れているのは日本放送協会(NHK)である。とはいえ、NHKにおいても国際ニュースの優先順位は低い。例えば、平日の夜9時に1時間ほど放送されている「ニュースウォッチ9」に対して調査を行ったところ(20121月~3月)、国際ニュースは全体のわずか7%だった。

その内容の大半が、日本と直接関わる「アメリカ」と「北朝鮮」のニュースであった。このようなニュースももちろん重要ではあるが、グローバル化が進む現代において、世界との密接なつながりは見えてこない。より広い意味で「世界はどうなっている?」という純粋な問いも重要であり、答えることがマスコミの義務ではないだろうか。

では、アフリカの扱いはどうなっているのだろうか。調査の対象となった「ニュースウォッチ9」の3ヶ月分では、アフリカで唯一登場したのがエジプトであった。現政権に対するデモが3回ほど短く報じられ、合計2分間が与えられた。これは報道された国際ニュースの0.7%に値する

この3ヶ月、アフリカ大陸において他に報道するべきものがなかったわけではない。武力紛争では、南北スーダン紛争が激化、ソマリアでも紛争の進展があり、そしてナイジェリアでテロ爆弾、マリでクーデタが起こった。NHKでは他のニュース番組で部分的報道されることはあったものの、重要なニュースをまとめ分析する「ニュースウォッチ9」で取り上げられることは一度もなかった。

またNHKの海外支局の配置も上記のような優先順位を物語っている。29の海外支局のうち、アフリカにある支局は「アフリカ」より「中東」に近いエジプトの首都カイロのみである。

国際ニュースの量が最も多いNHKの番組は、衛星放送(BS1)のワールドWAVEという番組である。23の「世界の放送局」からニュースをかき集め、放送している。しかし、これはアフリカと南極以外の「世界」であり、アフリカの放送局はまるで存在しないかのようだ。

娯楽が中心の民放に比べ、ある程度世界に目を向けているNHKにとっても、アフリカ大陸のニュース価値は極めて低いようだ。世界最大の国家数(世界の4分の1)で構成され、世界最大の武力紛争のほとんどを抱えているアフリカ。その出来事に目を向けてもよいのではないだろうか。アフリカも世界の一部だ。

以下の文書のような形で、NHKにこの状況を伝え、報道を求めよう。

このリンクから直接投稿してください。

(もちろん、自分自身のメッセージを書いていただくのが望ましいのだが、以下の文書をコピーしてリンク先に張り付けるのも可能)。

20121月~3月までの3ヶ月間、番組「ニュースウォッチ9」では、アフリカ大陸について報じられたニュースはエジプトのみで、合計わずか2分間でした。アフリカの出来事も報道してください。アフリカも世界の一部です。」

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西サハラ問題

Posted in 「アフリカも世界の一部」, メディア, モロッコ, 西サハラ, 資源 with tags , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , on 11月 30, 2010 by Virgil

「アフリカも世界の一部」第20 

現在、西サハラ(サハラ・アラブ民主共和国)領土の3分の2は隣国のモロッコに占領されている。今年11月、国連の仲介のもと、西サハラの将来をめぐる協議が行われたが、その前日には、西サハラ住民とモロッコの治安部隊が激しくぶつかった。住民は悪化している経済状況に抗議をするため「首都」ラアユーン付近に「抗議キャンプ」を設営したが、モロッコはこのキャンプの強制解体に踏み切ったのである。少なくとも11人が死亡した。

1975年、スペインの植民地であった西サハラが独立をしたが、植民地時代以前は自国の領土だと主張したモロッコとモーリタニアは、西サハラに侵略し占領した。この占領に抵抗する武装組織、ポリサリオ戦線ができ、軍事闘争を続けた。ポリサリオ戦線はモーリタニアに対して軍事勝利をしたため、モーリタニアは和平協定を結び、撤退した。しかし、モーリタニアが放棄した領域をモロッコが直ちに占領した。

西サハラの多くの住民はアルジェリアに逃亡し、砂漠の中の難民キャンプに暮らしている。亡命政権もアルジェリアで樹立した。1982年、西サハラはアフリカ統一機構(OAU、現アフリカ連合:AU)に加盟したため、モロッコは脱退に追い込まれ、現在もアフリカ連合の加盟国になっていない。モロッコが占領している領域をポリサリオ戦線から守るため、2500キロにも及ぶ巨大な「砂の壁」を作り、その周りに地雷などを埋めた。これは世界一長い地雷原だと見られている。アメリカ、フランスなどは現在もモロッコの同盟国である。

1991年、国連の仲介で停戦が成立し、西サハラがモロッコ領となるのか、独立国家となるのか、住民投票で決めることになった。ところが、この投票に参加できる「住民」めぐり合意がとれないため、実施されないままである。ポリサリオ戦線はモロッコ占領前の住民のみを登録するべきだと主張しているが、占領後に多くの人を西サハラに移住させたモロッコはこれを拒否している。

モロッコが占領している領域は海岸があり、リン酸塩鉱山も含まれている。2006年、欧州連合(EU)はモロッコと締結した漁業協定には、占領されている西サハラの水域も含まれており、ヨーロッパでは問題視されている。実は、日本が輸入している冷凍タコの7割はモロッコから来ている。当然、占領されている西サハラの水域からのタコもこの中には含まれているはずだが、店頭に並んでいるタコには「モロッコ産」としか表記されていない。

西サハラ問題に関する報道がない日本では、占領・漁業などの現状は問題視されず、議論の対象にもなっていない。例えば、読売新聞は2006年以降、西サハラに関する記事を掲載していない。西サハラの行方に関する次回の協議は12月に行われる予定である。この大きな問題を取り上げるべきではないだろうか。アフリカも世界の一部だ。 

以下の文書のような形で、読売新聞にこの状況を伝え、報道を求めよう。

このリンクから直接投稿してください。なぜ読売新聞?

(もちろん、自分自身のメッセージを書いていただくのが望ましいのだが、以下の文書をコピーしてリンク先に張り付けるのも可能)。

「日本が輸入している冷凍タコの7割はモロッコから来ていますが、モロッコが占領している西サハラの水域からのものも含まれています。西サハラが独立するかどうかは現在も議論されていますが、読売新聞は2006年以降、この問題について一度も報道していません。11月、西サハラ住民とモロッコ治安部隊が衝突する事件も発生しています。西サハラ問題をもっと報道するべきではないでしょうか。アフリカも世界の一部です。」

西サハラ問題に関するウエブサイト(日本語)

英語になりますが、以下のサイトを参照に:

 西サハラ問題のまとめ

 「抗議キャンプ」衝突に関する記事

 EUと西サハラの漁業問題に関する記事

イベント紹介:「独立を問う南部スーダン:住民投票のゆくえと人道支援」(12月18日アット東京。詳しくはリンクからアクセス)

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マダガスカルで住民投票とクーデター未遂

Posted in 「アフリカも世界の一部」, マダガスカル, メディア with tags , , , , , , , , , , , , , on 11月 25, 2010 by Virgil

「アフリカも世界の一部」第19 

11月17日、マダガスカルで憲法改正のための住民投票が行われた。以前の記事でも伝えているように、昨年、首都の市長であったラジョエリナ氏が国軍の支持を得て実質クーデターで政権をとったものの、いまだに国内の不安定が続いている。海外からも批判が続き、人道支援以外のODAが中断されている。今回の住民投票は国内外的に政権の正統性を高めるための戦略だと思われている。

改正の内容には、大統領選挙が行われるまで(現状は未定)、ラジョエリナ政権が現状維持されること、そして大統領の年齢制限を40歳から35歳(ラジョエリナ氏は36歳)に引き下げることが含まれている。住民投票の結果はまだ出ていないが、承認される見込みである。

しかし、住民投票は決して問題なく行われたわけではない。前政権関係者などとの権力分割の交渉が続いている中、現政権が強引に住民投票を続行することに反対する運動が現れ、投票のボイコットも呼びかけた。これに対して、政府は反対デモを禁じ、前大統領の側近や野党の議員を逮捕した。南部アフリカ開発共同体(SADC)のサミットでもマダガスカルでの出来事が議論され、今回の住民投票の正統性を認めないと発表した。

住民投票が行われた16日、軍の一部によるクーデター未遂が発生した。皮肉なことに、その首謀者は、ラジョエリナ氏が政権をとった2009年のクーデターに参加していた幹部であった。彼は「政権を倒した」と放送局よりメッセージを流し、一般市民にもデモ参加などのサポートを呼びかけた。しかし、軍の中でも十分に支持が得られず、クーデターは失敗に終わった。数日間、16人の首謀者は空港付近の軍基地に立てこもったが、20日、全員が自首し逮捕された。クーデターは失敗したものの、ラジョエリナ政権がますます不安定な状況に陥っていることを表している。

マダガスカルには世界最大規模のニッケル鉱山(ステンレスなどに使われている金属)がある。クーデター未遂の事件を受け、国際市場のニッケル価格が5パーセント上昇した。この鉱山開発には日本の住友商事も資本参加している。また、世界のバニラ生産量の6割はマダガスカルが占めている。石油、コバルトなど、他にも様々な資源を持つこの国を世界から切り離して考えることはできない。

日本のメディアはマダガスカルの動物や植物について報道することはあるが、マダガスカルでの出来事や政治情勢はほとんど報道しない。例えば、読売新聞は、クーデター未遂事件を約150字の短い記事で事実だけを伝えたが、これはおよそ1年ぶりのマダガスカル情勢に関する記事であった。マダガスカルでの出来事は他人事ではない。もっと報道するべきではないだろうか。アフリカも世界の一部だ。

以下の文書のような形で、読売新聞にこの状況を伝え、報道を求めよう。

このリンクから直接投稿してください。なぜ読売新聞?

(もちろん、自分自身のメッセージを書いていただくのが望ましいのだが、以下の文書をコピーしてリンク先に張り付けるのも可能)。

「マダガスカルではこの1週間、現政権を確立させるための住民投票が行われ、クーデター未遂も発生しています。日本の企業はこの国で大規模の鉱山開発に参加しており、マダガスカルでの出来事は他人事ではありません。読売新聞はこの流動的な情勢をもっと報道するべきではないでしょうか。アフリカも世界の一部です。」

英語になりますが、以下のサイトを参照に:

 マダガスカルのクーデター未遂に関するニュース(映像)

 マダガスカルのクーデター未遂に関する記事

 マダガスカルとニッケルの価格に関する記事

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コンゴと鉱物資源と日本

Posted in 「アフリカも世界の一部」, コンゴ民主共和国, メディア, 資源, 報道量, 大湖地域 with tags , , , , , , , , , , , , , , , , , , , on 11月 17, 2010 by Virgil

「アフリカも世界の一部」第18 

第2次世界大戦後、世界最大の紛争を抱えているコンゴ民主共和国(DRC)は不安定な状況が続く。紛争と様々な鉱物資源の採掘が密接につながっている。そして日本とも決して無関係ではない。

DRCの東部にあるコルタン(タンタルの原料)、スズ、タングステン、金などの鉱山の多くは国軍を含む武装勢力にコントロールされ、労働力は奴隷に近い状況が少なくない。南部にある銅、コバルトの鉱山は紛争地から離れているが、大手企業が利益を得ても、鉱山労働者が得られる収入は少なく、鉱山が環境にもたらしている悪影響は大きい。

電子回路の部品であるコンデンサに欠かせないタンタル。DRCには世界の埋蔵量の6~8割があると考えられている。主に闇市場で動いているため、実際の生産量は測りにくいが、昨年、DRCのタンタルは世界の生産量の9割も占めたと推測されている。その多くは中国が輸入しており、そして日本の電子産業に使われているタンタルの多くは中国から輸入している。

今年7月、アメリカでDRCの紛争と鉱物資源に関する法律ができた。2011年4月からは、アメリカの企業が使用している鉱物資源がDRCの紛争と無関係であることを証明する義務を負う。実質的にDRCとその周辺国からのタンタル、スズ、タングステン、金などが使えなくなる。そのため、来年タンタルの値段は今年の4倍に跳ね上がると見込まれている。DRC東部では武装勢力と鉱業の関係が続いているため、カビラ大統領は一時的に東部の鉱山の活動禁止指令を発令した。しかし、鉱業を続行している鉱山もある。

また、環境に優しいと言われている電気自動車の生産が増えているため、リチウムイオン電池の需要も跳ね上がっている。日本の三洋電機は生産量を5年で10倍にする予定で、「加西グリーンエナジーパーク」という新しい工場を完成したばかりである。世界のリチウムイオン電池に含まれるコバルトは極めて環境状況が悪い鉱山で採られている可能性が高い。世界のコバルト生産量の4割はDRCが占める。中国も韓国もコバルト、銅などを確保するためにDRCに大規模の投資を計画している。

また、日本の企業はDRCの石油の採掘に関わっている。国際石油開発帝石株式会社は1970年からコンゴ民主共和国沖合鉱区で石油の開発に参加しており、現在も採掘が継続されている。さらに今年から、同社はDRCの陸上油田の開発にも参加しているが、今のところ石油は発見できていない。 

日本のメディアは相変わらず、DRCの状況を無視している。読売新聞では紛争の状況や政治情勢を伝えるどころか、アメリカの紛争鉱物の法律と日本の電子産業への影響すら伝えていない。日本の経済成長に欠かせない電子産業、そして日本で高まる環境意識。DRC情勢とその鉱物資源に目を向けるべきではないだろうか。アフリカも世界の一部だ。

以下の文書のような形で、読売新聞にこの状況を伝え、報道を求めよう。

このリンクから直接投稿してください。なぜ読売新聞?

(もちろん、自分自身のメッセージを書いていただくのが望ましいのだが、以下の文書をコピーしてリンク先に張り付けるのも可能)。

「コンゴ民主共和国の情勢と日本の電子産業との関連が深まっています。特にアメリカで紛争鉱物に関する法律ができたため、日本の電子産業に欠かせないタンタル、スズ、タングステンなどの市場が大きく動き始めています。しかし読売新聞はなぜかこの状況を伝えようとしません。他人事ではありません。コンゴ民主共和国の情勢に目を向けるべきではないでしょうか。アフリカも世界の一部です。」

英語になりますが、以下のサイトを参照に:

 DRCの金の鉱山と国軍の関わりに関する記事

 価値が高まるタンタルに関する記事

 DRCの銅・コバルトと中国韓国の投資

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コンゴ・ウィーク2010

Posted in 「アフリカも世界の一部」, コンゴ民主共和国, メディア, 報道量 with tags , , , , , , , , , , , , , , , , on 10月 19, 2010 by Virgil

「アフリカも世界の一部」第14 

コンゴ民主共和国の紛争への意識を高めるためのグローバル運動「コンゴ・ウィーク」が10月17(日)から23日(土)まで、今年も世界各地で開催されている。米国NGOフレンズ・オブ・ザ・コンゴがコーディネートするこの活動には世界40カ国からの参加があり、今年は大阪がコンゴ・ウィークの重点都市として指定されている。NGOのSESCO、大阪大学、日本ルワンダ学生会議ピース・ビレッジがイベントを開催する。(イベント紹介はこちら

この機会に、改めてコンゴ民主共和国の紛争を取り上げたいと思う。コンゴ民主共和国の紛争は1994年のルワンダのジェノサイドと密接につながっている。ジェノサイドの首謀者の多くは隣国ザイール(現コンゴ民主共和国)にある難民キャンプの中に居座り、再軍備化を進めた。これをきっかけにルワンダはウガンダ、アンゴラなどと組み、ザイールに侵攻し、政権を倒した。しかし新政権に対しても不満が積り、ルワンダは1998年に再び侵攻した。少なくとも8カ国を巻き込む大戦へと発展した。

アメリカとイギリスは侵攻したルワンダ、ウガンダを支持していた。また、コンゴ民主共和国にある大量の鉱物資源がルワンダ、ウガンダを通じて世界各国の電子産業等へと流れたこともあり、この紛争が大きく取り上げられることはなかった。さらに、紛争の構造が非常に複雑であったため、メディアが目を向けることもなかった。当事者が国内外に及び、国際紛争でありながらも、国をめぐる紛争でもあり、その中には小規模のローカル紛争も多発した。

2003年、国際紛争が表面的には終結したが、外部者の関与を含むローカル紛争が続き、今でも、ルワンダ、ウガンダの「国境なき」武装勢力などがコンゴ民主共和国で戦っている。1998年~2007年の期間に第2次世界大戦以降、最多の540万人がこの紛争で命を落としていると推測されている。その90%以上が病気や飢えで死亡している事実はこの紛争への注目や緊急支援のなさを物語っている。

また、武装化された社会、罪に対する処罰が正当に行われない中、女性に対する性的暴力が非常に大きな問題となった。コンゴ民主共和国の東部では、昨年だけで少なくとも1万7千人の女性が性的暴力を受けている。政府のコントロールが効かない武装勢力支配下にあるところではこのような事件が多発するが、政府軍も決して潔白ではない。先週、国軍兵士によるレイプ事件も多発していると国連が発表した。10月17日、東部のブカヴ市では性的暴力に反対するデモが行われ、カビラ大統領夫人も参加した。

世界各国のメディアがこの紛争に目を向けない中でも、日本のメディアの注目の低さがひと際目立っている。例えば、読売新聞では、チリ落盤事故の救出劇のたった1日分の報道量(10月14日の朝刊、夕刊)が、コンゴ民主共和国の紛争の5年分もの報道を軽く上回っていた。これほどバランスの取れていない報道を放っておくわけにはいかない。アフリカも世界の一部だ。

以下の文書のような形で、読売新聞にこの状況を伝え、報道を求めよう。

このリンクから直接投稿してください。

(もちろん、自分自身のメッセージを書いていただくのが望ましいのだが、以下の文書をコピーしてリンク先に張り付けるのも可能)。

「第2次世界大戦以降、世界最大の死者数を出したコンゴ民主共和国の紛争がこれまで日本のメディアに取り上げられることはありませんでした。読売新聞では、チリ落盤事故の救出劇のたった1日分の報道量(10月14日の朝刊、夕刊)がコンゴ民主共和国の紛争の5年分もの報道を上回っていました。これほどバランスの取れていない報道はなぜ起こるのでしょうか。アフリカも世界の一部です。」

日本語でコンゴ民主共和国の情勢を取り上げるブログ:

 「コンゴとアフリカを考える」(宇都宮大学准教授 米川正子)

英語になりますが、以下のサイトを参照に:

 「コンゴ・ウィーク」のホームページ

 コンゴ民主共和国の人権侵害に関する論説

 反性的暴力デモに関するニュース

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スーダンの住民投票に向けて

Posted in 「アフリカも世界の一部」, スーダン, メディア with tags , , , , , , , , , , , on 10月 14, 2010 by Virgil

「アフリカも世界の一部」第13 

2011年1月に、南部スーダンで住民投票が行われる予定である。南部スーダンが新しい国家として独立するのか、スーダンの一部として残るのかを決めるためである。

2005年に終結したスーダンの南北紛争は民族、宗教(北部は主にアラブ系のイスラム教徒で南部は主に黒人のキリスト教徒及び伝統宗教の信者)が関係しており、植民地時代の統治にも原因がある。しかし、双方共に、派閥間の権力争いも目立った。また、スーダンには石油が大量に発見されており、この高価な資源は紛争の要因にもなった。現在も、住民投票の結果によって石油収入の分配が大きな課題として残っている。

2005年に包括和平合意(CPA)が結ばれ、統一暫定政府が樹立された。その条件のひとつに、6年後に南部スーダンの住民が独立を望んでいるかどうか、住民投票の実施が含まれている。現在、その準備が進められているが、独立を望んでいる南部スーダン政府(暫定)と、南部を手放したくない北部のスーダン政府との間に緊張が高まっている。

10月1日にキール南部スーダン大統領(兼スーダン第一副大統領)は、自分一人で決めるなら独立を選ぶ、と演説で述べた。北部政府は、住民に独立を勧めようとしているとし、この発言に強く反発した。また、南部も北部も、相手が南北の境界線付近で兵力を強化していると、批判し合っている。

スーダン政府が有権者登録開始日程などを含む住民投票のスケジュールを10月5日に発表したが、南部政府は、このスケジュール通りに果たして投票が実施されるのか疑問を呈している。実施日に投票が行われなかった場合、南部スーダンが一方的に独立を宣言し、その結果、紛争が再発するのではと、懸念されている。この状況の中、国連安全保障理事会の代表が10月6日から南部スーダンを訪問し、平和的な問題解決及び予定通りの住民投票の実施を当事者に呼び掛けている。

多くの進展がある中、日本のメディアはこれらをほとんど報道していない。読売新聞は今年7月の社説では、日本がスーダンでのPKOに陸上自衛隊のヘリ派遣を見送ったことを批判した。しかし、スーダン情勢に関する報道がほとんどないため、日本政府による行動を促すプレッシャーにはならないだろう。報道がなければ、政府は国民の関心を認識せず、行動に踏み切る必要性を感じないだろう。

普段からスーダンを含むアフリカに関する報道があれば、政府が何らかの行動をとる可能性が高まる。上記のような進展について報道すべきではないだろうか。アフリカも世界の一部だ。 

以下の文書のような形で、読売新聞にこの状況を伝え、報道を求めよう。

このリンクから直接投稿してください。

(もちろん、自分自身のメッセージを書いていただくのが望ましいのだが、以下の文書をコピーしてリンク先に張り付けるのも可能)。

「来年1月に南部スーダンが新しい国家として独立するかどうかを決める住民投票が実施される予定です。しかし準備が進められている現在、南北の緊張が高まっています。特に10月に入ってから、国連安保理代表の訪問を含む報道すべき進展が多く発生しています。どうか、スーダン情勢を報道してください。アフリカも世界の一部です。」

英語になりますが、以下のサイトを参照に:

 南北スーダンの緊迫した状況に関するニュース(映像)

 安保理のスーダン訪問に関する記事

 スーダンの歴史のタイムライン

※  コンゴ民主共和国の紛争への意識を高めるためのグローバル運動「コンゴ・ウィーク」が、今年は10月17~23日に世界各地で開催されます。日本でも、大阪大学を中心にいくつかのイベントを予定しています。イベント紹介はこちらです。詳細はこれからお知らせしますが、関心のある方はご一報をお願いします。

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マダガスカルの危機と国連総会

Posted in 「アフリカも世界の一部」, マダガスカル, メディア, 報道量 with tags , , , , , , , , on 10月 5, 2010 by Virgil

「アフリカも世界の一部」第12 

今年9月に開催された国連総会で演説をしなかった国は1カ国のみであった。マダガスカルの外務大臣は国連本部のあるニューヨークまで行ったが、結局、演説予定の当日に取り止めた。

止めたことには理由があった。昨年、実質的なクーデターで政権を取ったラジョエリナ氏が国連総会で演説を予定していたが、政権の正統性を認めなかった南部アフリカ開発共同体(SADC)の国々が総会での投票を通じて、演説の実施を阻止した。今年、マダガスカル外務大臣は再び総会での争いを避けるため、自粛したと述べた。

ラジョエリナ氏は、元ラジオ局のDJであり、2007年からマダガスカルのアンタナナリボ首都の市長になった。ラヴァルマナナ大統領が率いる政府へ不満が積もる中、ラジョエリナ市長は政府への批判を繰り返した。

2009年1月に、ラジョエリナ市長が経営していたテレビ局が政府に閉鎖されたことをきっかけに、政府に対する抗議デモを呼び掛けた。暴動が発生し、治安部隊による発砲事件では死者も出た。しかし、国軍の一部がラジョエリナ氏を支持し始め、ラヴァルマナナ大統領は3月、辞任に追い込まれた。国軍の支持を得たラジョエリナ氏は大統領就任式を強行した。当時34歳であったため、憲法上の年齢制限で大統領になれなかったはずであったが、暫定政府として憲法の見直しもすると発表した。

これに対して、アフリカの国々及びドナー国が「クーデター」だと批判し、経済制裁などの措置をとった。政治的危機が続く中、マダガスカルの経済状況が著しく悪化した。3年間続いている干ばつとも重なり、食糧危機が発生し、栄養失調で苦しむ住民が増えている。また、政治的な空白と治安の悪化が原因で、保護されている森林での不法伐採が急増し、環境問題にもつながっている。

ラヴァルマナナ前大統領などとの政権協議が行われ、一時期、権限分割の合意に達したが、実行されずに崩壊した。ラジョエリナ氏は今年11月に憲法に関する市民投票と2011年に大統領選挙を実施すると発表している。

日本のメディアはこの「クーデター」以降の進展をほとんど報道していない。読売新聞は2009年に権限分割の合意ができたという事実だけを109字の記事にしたが、その後のマダガスカルの政治情勢を一切報道していない。この危機に関する報道があってもよいのではないだろうか。アフリカも世界の一部だ。 

以下の文書のような形で、読売新聞にこの状況を伝え、報道を求めよう。

このリンクから直接投稿してください。

(もちろん、自分自身のメッセージを書いていただくのが望ましいのだが、以下の文書をコピーしてリンク先に張り付けるのも可能)。

「マダガスカル政権の正統性をめぐる争いが続き、今年の国連総会でマダガスカルが演説をしなかった唯一の国となりました。また、この政治的危機が経済危機、食糧危機にもつながっています。読売新聞はなぜ、1年近く、マダガスカルの政治情勢に関する記事を掲載していないのでしょうか。アフリカも世界の一部です。」

英語になりますが、以下のサイトを参照に:

 マダガスカル危機に関する分析・映像

 マダガスカルと国連総会に関するニュース

 マダガスカルの歴史のタイムライン 

過去の記事に関する最新情報:

「アフリカも世界の一部」第8号で伝えた、コンゴ民主共和国における「人道に対する罪」に関する報告書が10月1日に公表された。ルワンダ軍の「ジェノサイド疑惑」に関する文言が少し編集されたものの、大きく変えられていない。ブルンジ、ウガンダ、そしてルワンダはこの報告書を批判したが、ルワンダは抗議としてPKOから撤退することはないと表明している。コンゴ民主共和国は報告書を歓迎している。詳しくはこの記事を参照。

※  コンゴ民主共和国の紛争への意識を高めるためのグローバル運動「コンゴ・ウィーク」が、今年は10月17~23日に世界各地で開催されます。日本でも、大阪大学を中心にいくつかのイベントを予定しています。イベント紹介はこちらです。詳細はこれからお知らせしますが、関心のある方はご一報をお願いします。

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