エジプト のアーカイブ

NHKニュースとアフリカ

Posted in 「アフリカも世界の一部」, アフリカ, メディア with tags , , , , , , , , , on 5月 14, 2012 by Virgil

「アフリカも世界の一部」第50号 

国際ニュースが非常に乏しい日本のマスコミのなかで、世界の出来事の報道に最も力を入れているのは日本放送協会(NHK)である。とはいえ、NHKにおいても国際ニュースの優先順位は低い。例えば、平日の夜9時に1時間ほど放送されている「ニュースウォッチ9」に対して調査を行ったところ(20121月~3月)、国際ニュースは全体のわずか7%だった。

その内容の大半が、日本と直接関わる「アメリカ」と「北朝鮮」のニュースであった。このようなニュースももちろん重要ではあるが、グローバル化が進む現代において、世界との密接なつながりは見えてこない。より広い意味で「世界はどうなっている?」という純粋な問いも重要であり、答えることがマスコミの義務ではないだろうか。

では、アフリカの扱いはどうなっているのだろうか。調査の対象となった「ニュースウォッチ9」の3ヶ月分では、アフリカで唯一登場したのがエジプトであった。現政権に対するデモが3回ほど短く報じられ、合計2分間が与えられた。これは報道された国際ニュースの0.7%に値する

この3ヶ月、アフリカ大陸において他に報道するべきものがなかったわけではない。武力紛争では、南北スーダン紛争が激化、ソマリアでも紛争の進展があり、そしてナイジェリアでテロ爆弾、マリでクーデタが起こった。NHKでは他のニュース番組で部分的報道されることはあったものの、重要なニュースをまとめ分析する「ニュースウォッチ9」で取り上げられることは一度もなかった。

またNHKの海外支局の配置も上記のような優先順位を物語っている。29の海外支局のうち、アフリカにある支局は「アフリカ」より「中東」に近いエジプトの首都カイロのみである。

国際ニュースの量が最も多いNHKの番組は、衛星放送(BS1)のワールドWAVEという番組である。23の「世界の放送局」からニュースをかき集め、放送している。しかし、これはアフリカと南極以外の「世界」であり、アフリカの放送局はまるで存在しないかのようだ。

娯楽が中心の民放に比べ、ある程度世界に目を向けているNHKにとっても、アフリカ大陸のニュース価値は極めて低いようだ。世界最大の国家数(世界の4分の1)で構成され、世界最大の武力紛争のほとんどを抱えているアフリカ。その出来事に目を向けてもよいのではないだろうか。アフリカも世界の一部だ。

以下の文書のような形で、NHKにこの状況を伝え、報道を求めよう。

このリンクから直接投稿してください。

(もちろん、自分自身のメッセージを書いていただくのが望ましいのだが、以下の文書をコピーしてリンク先に張り付けるのも可能)。

20121月~3月までの3ヶ月間、番組「ニュースウォッチ9」では、アフリカ大陸について報じられたニュースはエジプトのみで、合計わずか2分間でした。アフリカの出来事も報道してください。アフリカも世界の一部です。」

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アンゴラでデモ

Posted in 「アフリカも世界の一部」, アンゴラ, 選挙 with tags , , , , , , , , , , , , , , , on 12月 9, 2011 by Virgil

「アフリカも世界の一部」第48号 

北アフリカ・中東での民主化運動はサハラ以南のアフリカにも影響し続けている。12月、南部アフリカのアンゴラでは、32年間続いているドス・サントス政権に対するデモが開かれたが、直ちに警察に抑えられ、デモの参加者は逮捕された。

他の多くの国ではこのような数百人規模のデモはそれほど注目に値しないが、政権に対する批判が許されないアンゴラではこのような動きは大きな意味を持っている。20112月以降、このようなデモが数回起きている。デモが実施された首都ルアンダの広場はエジプト革命の舞台となった広場の名を借り、「我々のタハリール広場」と呼ばれるようにもなっている。

1975年、独立戦争を経てポルトガルから独立したアンゴラは、冷戦の大国闘争に巻き込まれ紛争が続いた。冷戦の終結とともにアンゴラの紛争も一旦終わったものの、反政府勢力のUNITAは終戦後に実施された選挙(1992年)での落選を受け入れず、紛争が再発した。しかし、2000年代に入ってUNITAの勢力が衰退し、2002年にそのリーダーが戦死したことをきっかけに、ようやくアンゴラでの紛争が終わった。

しかし、平和が訪れても大統領選挙が実施されることはなかった。約束された選挙は数回延期され、現時点では、2012年(20年ぶり)に予定されている。今のところ、エジプトのような革命・政権交代は考えにくい。2008年に実施された国会議員選挙では、野党が封じ込まれ、与党のMPLA81パーセントの議席を獲得した。2012年の選挙では、ドス・サントス現大統領の再選は確実だと見られている。しかし、71才になる大統領はいつまでも政権を握ることもできず、その後継者の候補をめぐる政治的争いがすで始まっている模様である。

アンゴラは石油、ダイヤモンドに恵まれ、経済成長が確実に進んでいる。債務危機で苦しむ元宗主国ポルトガルの救済措置の一貫として、アンゴラは石油から得た利益をポルトガルに投資すると表明したほど成長を成し遂げている。しかし、その分配が非常に不平等で、人口の大半は貧困で苦しむ。政府の財政状況は不透明であり、多大な資金が大統領、その親戚及びその他のエリートに流れているとされる。

日本のメディアはアンゴラ情勢をほとんど取り上げることはない。例えば、読売新聞は近年、アンゴラ情勢に関する記事を掲載したのは20101月と、2年近くも前となる。今年のデモはアンゴラにすれば大きな意味を持つ出来事である。アンゴラ情勢を報道してもよいのではないだろうか。アフリカも世界の一部だ。

以下の文書のような形で、読売新聞にこの状況を伝え、報道を求めよう。

このリンクから直接投稿してください。

(もちろん、自分自身のメッセージを書いていただくのが望ましいのだが、以下の文書をコピーしてリンク先に張り付けるのも可能)。

「読売新聞が近年、アンゴラを取り上げてから2年近くが経っています。民主化を求めるデモの発生や、元宗主国ポルトガル経済の救済措置への貢献など、報道に値する出来事が起きています。報道するべきではないでしょうか。アフリカも世界の一部です。」

英語になりますが、以下のサイトを参照に:

 アンゴラでのデモに関する分析

 アンゴラのポルトガル「支援」に関する記事

 アンゴラの政治に関する記事 

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ガボンでも、デモが続く

Posted in 「アフリカも世界の一部」, ガボン with tags , , , , , , , , , , , , , , , on 2月 18, 2011 by Virgil

「アフリカも世界の一部」第30 

チュニジアエジプトの革命が他の北アフリカ・中東の国々に飛び火しているが、サハラ以南のアフリカでも、動きがある。特にガボンでは今年1月から反政府デモが広がっている。

2009年、独裁者として42年間もガボンの大統領を務めたオマール・ボンゴ氏が死亡し、その後の選挙でボンゴ氏の長男が当選し、ボンゴ家による支配が続いた。しかし、選挙当時から、野党は選挙結果に異議を唱えてきた。野党のオバム党首は自身こそが2009年の選挙で当選したと主張してきたが、チュニジア、エジプトでのデモを機に、自身が経営するテレビ局を通じて、大統領着任宣言を行い、内閣も発表した。これに対し、政府はオバム氏の政党の解散を決定し、そのテレビ局を放送中止とした。

オバム氏はガボンの国連の事務所に避難し、政府に対するデモを呼びかけた。以降、首都リーブルビルを中心に学生、野党の支援者などによるデモが繰り返されてきた。政府はデモの抑圧に踏み切り、多くの人が逮捕されている。

ガボンの経済は石油に頼っており(生産量ではアフリカで10位)、輸出による収入の8割も占めている。しかし、埋蔵量が少なくなり、1997年のピークから生産量が減り続けている。石油による利益の多くは政府関係者が享受しており、一般国民は深刻な貧困問題を抱えている。

これまで米国政府はボンゴ家を支援してきた。クリントン国務長官はアリー・ボンゴ現大統領を「大事なパートナーだ」と述べた。しかし、米国上院の調査の結果が示すように、前、現大統領共に政権を通じて莫大な富を蓄えてきたことを米国は把握している。さらに、ウィキリークスを通じて公表された米国の外交公電によると、ボンゴ前大統領は中部アフリカ諸国銀行(BEAC)から大金を横領し、その一部はサルコジ大統領を含むフランスの政治家への政治献金に使われたという疑いもある。

サハラ以南のアフリカでは、北アフリカの革命の飛び火を懸念しているのはガボンだけではない。今週、ウガンダで選挙が行われる予定だが、1986年以降、大統領の座についている親米のムセベニ大統領はデモを警戒していることが報じられている。赤道ギニアの独裁政権もデモの発生を懸念し、メディアによるチュニジア・エジプトに関する報道を禁じた。しかし、サハラ以南のアフリカでは北アフリカで見られている革命まで発展しない可能性が高いと専門家は語る。北アフリカよりも貧困が深刻で、抑圧的な政権も多いが、野党は弱くて、分裂しているケースが多い。また、大規模のデモが発生しても、国によっては治安部隊が武力で対抗する可能性が高く、それに対する国際社会からの沈黙が予想される。

日本のメディアは北アフリカの革命によるサハラ以南のアフリカへの影響を取り上げていない。朝日新聞は2009年の選挙以来、ガボンの情勢を取り上げる記事をひとつも掲載していない。この問題も報道してもいいのではないだろうか。アフリカも世界の一部だ。 

以下の文書のような形で、朝日新聞にこの状況を伝え、報道を求めよう。

このリンクから直接投稿してください。

(もちろん、自分自身のメッセージを書いていただくのが望ましいのだが、以下の文書をコピーしてリンク先に張り付けるのも可能)。

「北アフリカの革命はサハラ以南のアフリカにも影響を与えています。ボンゴ家の支配が44年間も続いているガボンではデモが広がっており、野党の党首が国連の事務所に避難しています。この事情を報道してもよいのではないでしょうか。アフリカも世界の一部です。」

英語になりますが、以下のサイトを参照に:

 ガボンの現状に関する記事

 ガボンと米国に関する記事

 サハラ以南のアフリカでのデモに関する分析

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アルジェリアでも、デモ拡大

Posted in 「アフリカも世界の一部」, アルジェリア with tags , , , , , , , , , , , , , , , , , , on 2月 12, 2011 by Virgil

「アフリカも世界の一部」第29 

アルジェリアでは2月12日、政府に対し大規模のデモが予定されている。19年間続いてきた国家非常事態宣言により、すべてのデモは禁じられてきたが、2011年1月以降、跳ね上がる食料の価格と悪化する失業状態をめぐり、48州の内、20州でデモが繰り返されてきた。チュニジアの革命が起こる前から、デモがすでにアルジェリアに飛び火していたのである。

エジプトでのデモが注目される中、チュニジアから飛び火した他の北アフリカ・中東の国々での動揺はほとんど注目されていない。アルジェリアが直面している問題とそれに対するデモは決して新しいものではない。数年前から、悪化してきた経済状況や政府の抑圧に対して不満が高まり、各地でデモが実施されていたが、チュニジアの影響を受け、2011年1月からデモの規模が著しく拡大した。

アルジェリア政府はチュニジアやエジプトでの出来事を恐れ、様々な対策をとってきた。食料の価格を引き下げ、近い将来に国家非常事態を取り止めることを発表した。しかし、すでに新しい「対テロ」法律の導入が予定されており、治安部隊に対する制限、言論・集会の自由などにおいて、人権問題の改善につながらない可能性が高いという見方もある。

激しい独立戦争を経て、1962年にフランスからアルジェリアは独立したが、その後の国内政治は独裁政権に独占されてきた。1991年に選挙が実施されたが、イスラム救国戦線の政党の圧勝が明らかとなったところで、軍部がクーデタを起こし、選挙結果を取り消し、宗教に基づいた政党を禁じた。これが紛争の火種となり、16万人の死者を出した紛争が2002年まで続いた。

アルジェリアは果たして、チュニジアやエジプトのようになるのだろうか。野党が分裂しており、その支持率も低いこともあり、革命まで発展する可能性はそれほど高くないと主張する専門家はいる。しかし、現政権と現状に対する不満が拡大していることは明らかであり、12年間政権を握っているブーテフリカ大統領の体調不良が目立ち始め、革命の可能性も否定できない。

南部スーダンの独立が決定され、スーダンが分断されることにより、アルジェリアがアフリカで最も面積の大きい国家となる。天然ガスの生産国としては世界6位、石油は、アフリカ大陸では4位となっている。天然資源が豊富だが、アルジェリアの経済が石油と天然ガスに頼りすぎているため、経済が不安定である。

日本のメディアはアルジェリア情勢を取り上げようとしない。朝日新聞のウェブサイトでは、エジプトに関する記事の中で、アルジェリアでの出来事に触れる短い文言はあるものの、アルジェリア自体を取り上げたものは、抗議の自殺を伝える短い記事ひとつのみである。そろそろアルジェリアでの情勢を取り上げてもよいのではないだろうか。アフリカも世界の一部だ。 

以下の文書のような形で、朝日新聞にこの状況を伝え、報道を求めよう。

このリンクから直接投稿してください。

(もちろん、自分自身のメッセージを書いていただくのが望ましいのだが、以下の文書をコピーしてリンク先に張り付けるのも可能)。

「エジプトでのデモが注目されている中、動揺しているその他の北アフリカ・中東の国々での出来事が取り上げられていません。アルジェリアでは、デモが全国に広がり、2月12日にも大規模のデモが予定されています。天然ガスや石油が豊富なアルジェリアでも、革命の可能性が否定できません。そろそろ注目してもよいのではないでしょうか。アフリカも世界の一部です。」

英語になりますが、以下のサイトを参照に:

 アルジェリアの現状を分析する記事

 アルジェリアのデモに関する記事

 アルジェリア問題の背景:タイムライン

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アフリカ連合の首脳会議

Posted in 「アフリカも世界の一部」, アフリカ, アフリカ連合, エジプト, コートジボワール, チュニジア, 選挙, 赤道ギニア, 南部スーダン with tags , , , , , , , , , , , , , , , on 2月 3, 2011 by Virgil

「アフリカも世界の一部」第28 

2011年1月末、エチオピアの首都アディスアベバでアフリカ連合(AU)の首脳会議が開かれた。政権が倒され、サウジアラビアに逃亡したチュニジアのベンアリ前大統領、そしてチュニジアから飛び火し、大規模のデモの対象で、30年間政権を握ってきたエジプトのムバラク大統領の姿はなかった。

首脳会議では、チュニジア、エジプトの問題も取り上げられたが、他の重大な議題もいくつかあり、予定が大きく変更されることはなかった。特に議論の対象となったのは、二人の大統領状態が続くコートジボワールと南部スーダンの独立に向ける準備といった課題であった。コートジボワールの危機に対して、AUは、アフリカ数カ国の首脳で構成される委員会を立ち上げ、1ヶ月間以内に拘束力のある解決策を打ち出すことを決定した。また、南部スーダンに関しては、AUは住民投票の結果(99パーセント以上の賛成投票で独立が確定した)を歓迎した。

今回の首脳会議で話題を呼んだのは、AUの議長として、赤道ギニアのンゲマ大統領が選ばれたことである。AUの議長は任期1年の象徴的なポストではあるが、ンゲマ大統領は1979年にクーデターで政権をとり、それ以降、独裁政権を築いてきた人物である。国の石油から得た富の大半はンゲマ大統領自身とその身内が握っており、赤道ギニアは深刻な貧困問題を抱え続けている。北アフリカ、コートジボワールなどでの問題から、「民主主義」が注目されているなか、ンゲマ大統領の任命は欧米などで批判の対象となっている。

民主主義といえば、2011年、アフリカでは18カ国が選挙を実施する予定である。ナイジェリアコンゴ民主共和国のような「大国」も、権力を握りしめる大統領を抱えているジンバブエ、エジプト、ウガンダなども含まれる。これからもアフリカから目が離せない状態が続きそうである。

日本のメディアは現在、エジプト情勢の報道に力を入れているが、その火種となったチュニジアで革命が起こる寸前の状況をまったく取り上げようとしなかった。また、デモの様子は注目を浴びるようになったが、その背景、経緯、そして北アフリカ・中東を含む全体像も十分に報道されていない。AU首脳会議の報道も皆無に近い状況である。朝日新聞は首脳会議を取材しなかったようで、ウェブサイトには、時事通信社から入手されたエジプト問題を中心に書かれた2つの短い記事で言及があるのみである。アフリカの各地で多くの重大な出来事が重なるこの時期にアフリカの首脳会議を取材しなくてもよいのだろうか。アフリカも世界の一部だ。

以下の文書のような形で、朝日新聞にこの状況を伝え、報道を求めよう。

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(もちろん、自分自身のメッセージを書いていただくのが望ましいのだが、以下の文書をコピーしてリンク先に張り付けるのも可能)。

「2011年1月末、アフリカ連合(AU)の首脳会議が開かれ、日本のメディアでも注目され始めたチュニジア・エジプト問題のみならず、コートジボワールの危機、南部スーダンの独立も議論の対象となりました。朝日新聞はこの首脳会議をなぜ取材しなかったのでしょうか?アフリカも世界の一部です。」

英語になりますが、以下のサイトを参照に:

 AU首脳会議とアフリカのリーダーたちに関する記事

 AUとコートジボワール危機に関する記事

 AUの議長となったンゲマ大統領に関する記事

 2011年のアフリカでの選挙に関する記事

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