大統領選挙 のアーカイブ

コートジボワールに二人の大統領

Posted in 「アフリカも世界の一部」, コートジボワール, 選挙, 報道量 with tags , , , , , , , , , , , , , on 12月 8, 2010 by Virgil

「アフリカも世界の一部」第21  

以前の記事(第16号)で伝えたように、10月31日、コートジボワールで歴史的な選挙が行われた。それは安定した平和が取り戻せるか否かを大きく左右するものであった。予想通り、票の過半数を勝ち取る候補者はいなく、第2ラウンドに持ち込まれた。紛争時に分裂状態になっていた北部で人気の高かったウアッタラ元首相とバグボ現大統領が候補者となり、11月28日、決戦投票は無事実施された。

しかし、結果発表はそう簡単にはいかなかった。12月2日、独立選挙管理委員会はウアッタラ氏が当選したと暫定結果を発表している最中に、バグボ氏の支持者は発表者から結果が書かれた紙を奪い取り、その場で破った。この結果によると、ウアッタラ氏は54パーセント、バグボ氏は46パーセントであった。国連事務総長の特別代表がこの結果を承認した。

ところが、バグボ氏寄りの憲法評議会は、北部4つの地域で不正があったとし、これらの地域の票は無効であると主張した。そして独自の結果発表でバグボ氏51パーセント、ウアッタラ氏48パーセントとし、バグボ氏の再選が決定されたと発表した。この行動に対する反発が強まる中、バグボ氏は厳戒態勢を取り、国境の閉鎖に踏み切った。

12月4日、バグボ氏は大統領就任宣誓を強行した。そしてそのたった1時間半後、ウアッタラ氏も同じく、大統領就任宣誓をした。コートジボワールに二人の「大統領」が並行して「就任」した。2007年、和平合意による権限分割の一環として首相になった元反政府勢力のリーダー、ソロ氏はウアッタラ氏の当選を支持し、バグボ政権から辞任した。二人の「大統領」は組閣を始めた。

選挙後、暴動などで少なくとも10人は死亡しているが、今のところ、治安が大きく乱れる事態は発生していない。6日、国境の閉鎖は解除されたが、緊迫した状況が続いており、和平プロセスが危うい。国連、諸外国政府がバグボ氏の退陣を求めている中、アフリカ連合(AU)は仲介人として南アフリカのムベキ前大統領を派遣したが、失敗に終わった。この状況の中、ドナーの援助や債務免除のプロセスも停滞している。

チョコレートの原料であるカカオの世界生産量の4割も占めているコートジボワールだが、カカオの貿易に影響が出ており、既に価格が上がっている。また、金の鉱業活動を一時停止している鉱山もある。 

読売新聞では、ワールドカップに参加していたチームの話題以外のコートジボワールに関する報道は2010年中、これまで一度もなかったが、珍しく、今回の問題を報道している。背景説明や分析が少なく、主に事実を伝えていることにとどまっているが、12月6日と7日に連続でアフリカの出来事にしては長めの記事を国際面に掲載している。一歩前進ということで評価しよう。今後も、コートジボワールがどうなるのか、そしてアフリカでの他の重大な出来事も報道されることを期待しよう。アフリカも世界の一部だ。

以下の文書のような形で、読売新聞にこの状況を伝え、報道を求めよう。

このリンクから直接投稿してください。なぜ読売新聞?

(もちろん、自分自身のメッセージを書いていただくのが望ましいのだが、以下の文書をコピーしてリンク先に張り付けるのも可能)。

「11月28日、コートジボワールで決選投票が行われましたが、当選者をめぐり争いが続いており、現在「自分が大統領」だと名乗る人が二人います。読売新聞は珍しく、このアフリカでの出来事を取り上げています。ありがとうございます。これからもぜひこの出来事の行方とアフリカで起きている他の重大な出来事も報道してください。アフリカも世界の一部です。」

イベント紹介:「独立を問う南部スーダン:住民投票のゆくえと人道支援」(12月18日アット東京。詳しくはリンクからアクセス)

英語になりますが、以下のサイトを参照に:

 コートジボワールの現状に関する記事

 コートジボワールの現状に関する記事(その2)

 コートジボワールの現状に関する分析

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ブルンジ紛争再発?

Posted in 「アフリカも世界の一部」, ブルンジ, 報道量, 大湖地域 with tags , , , , , , , , , , , on 9月 28, 2010 by Virgil

 「アフリカも世界の一部」第11

今年7月、ブルンジで大統領選挙が行われ、現職のヌクルンジザ大統領が再選された。しかし不正を訴えていた野党が選挙をボイコットした為、ヌクルンジザは唯一の候補者であった。与党と野党の間で対立が続き、現在、ほとんどの野党は議会を含む政治機関への参加を取りやめている。

大統領選挙前から、何人かの野党政治家が逮捕され、又、少なくとも3人は亡命している。逆に、与党事務所付近などでの手榴弾爆破事件も多発している。そして先週、首都ブジュンブラ近くの川で14人の遺体が発見された。紛争が続く隣国コンゴ民主共和国より遺体が流れてきたという説があったが、何人かの遺体から身分証明書が発見され、ブルンジの警察官や軍人が含まれていたことがわかった。ブルンジ政府は犯罪組織の仕業だと発表しているが、不満を持った野党が反政府勢力を組織化し、ブルンジ紛争が再発したことを意味するのではないかという声もある。 

ブルンジはルワンダの隣国であり、歴史的にルワンダとよく似ている。ルワンダと同じように人口密度の高い小さな国で、もともとは王国として統治されていたが、19世紀以降、ドイツ、のちにベルギーの植民地となった。人口の過半数を占める「フツ系」住民と少数派「ツチ系」住民との間の激しい権力争いが長年続いてきた。1962年の独立以来、ツチ系にコントロールされた政権が続いたが、1993年に初めての民主的な選挙が行われ、初のフツ系大統領が選ばれた。ところが、その直後にその大統領が暗殺され、これを機に紛争が勃発した。大規模の虐殺で30万人が殺されたが、ルワンダのように注目を浴びることはなかった。

和平プロセスはゆっくり進んだ。2000年に主要な反政府勢力と和平合意ができ、2001年に暫定政府が成立した。2005年にはもと反政府勢力(民主防衛勢力、FDD)のリーダーであったヌクルンジザ氏が選挙で当選、大統領となった。もう一つの反政府勢力(国民解放勢力FNL)が軍事活動を続けたが、2009年にようやく和平合意が成立し、反政府勢力から野党へと生まれ変わった。ブルンジ紛争はここで正式に終結した。

政治的な不安定が続くブルンジであるが、決してブルンジだけの問題ではない。ルワンダでの虐殺はブルンジでの虐殺の半年後に起きており、大きく関連している。また、ブルンジは、ルワンダやウガンダと同じように、コンゴ民主共和国の紛争にも介入した。ルワンダと国連の外交騒動の原因である「コンゴ民主共和国の紛争に関する報告書」にはブルンジの国軍及び反政府勢力による残虐行為も含まれている。ブルンジ政府は関与を否定し、報告書からブルンジに関する記述の削除を求めている。

日本のメディアにブルンジのことが報道されることはほとんどない。今年の大統領選挙が行われた事実を伝える130文字の記事は掲載されたが、ブルンジ情勢に関する記事としては5年ぶりである。2005年の前回の大統領選挙を伝える記事は100文字であった。ブルンジの紛争、和平プロセス、政治情勢が完全に無視されてきたのはなぜだろうか。アフリカも世界の一部だ。

以下の文書のような形で、読売新聞にこの状況を伝え、報道を求めよう。

このリンクから直接投稿してください。

(もちろん、自分自身のメッセージを書いていただくのが望ましいのだが、以下の文書をコピーしてリンク先に張り付けるのも可能)。

「ブルンジの武力紛争は少なくとも30万人の犠牲者を出し、2009年にようやく終結を迎えました。ところが、野党がボイコットした今年の大統領選挙から政治の不安定が続き、紛争が再発する可能性もあります。ブルンジ情勢を含めて、大湖地域情勢を報道してください。」

英語になりますが、以下のサイトを参照に:

 ブルンジの歴史タイムライン

 今年の大統領選挙に関するニュース(映像)

 ブルンジ情勢の分析

※  コンゴ民主共和国の紛争への意識を高めるためのグローバル運動「コンゴ・ウィーク」が、今年は10月17~23日に世界各地で開催されます。日本でも、大阪大学を中心にいくつかのイベントを予定しています。詳細はこれからお知らせしますが、関心のある方はご一報をお願いします。

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