政治 のアーカイブ

安定しないコンゴ民主共和国

Posted in 「アフリカも世界の一部」, コンゴ民主共和国 with tags , , , , , , , , , , , , , , , , , on 9月 6, 2011 by Virgil

「アフリカも世界の一部」第44号 

201111月、コンゴ民主共和国DRC)で大統領選挙が予定されている。しかし、実施に必要なDRC政府の予算も、先進国ドナーからの援助も大きく不足しており、準備が遅れている。有権者登録が済んだものの、独立機関による確認が行われていない。野党が不正を訴え、91日には首都キンシャサで数百人によるデモが発生した。現在も、選挙を延期するべきか、不正の懸念を持ちながらも予定通り強行するべきか、DRC国内外で議論されている。

冷戦後、世界最多の死者数を出しているDRCの紛争はまだ終わっていない。DRCに侵攻し占領していたルワンダウガンダ2003年までに撤収し、表向きには、国際紛争は終息した。包括的な和平合意が結ばれ、2006年に歴史的な選挙も行われた。ルワンダが支援し続けていた大型反政府勢力も2009年に政府と和平合意を結び、兵士は国軍に取り込まれることになった。

しかし、紛争は部分的に続いている。東部ではいくつかの武装勢力が軍事活動を続行しており、DRCの国軍はいまだに制圧できていない。また、多くの人権侵害の加害者が給料も訓練も十分に受けていない国軍の兵士であり、国軍でありながらも一般市民にとって脅威となることも少なくない。さらに、和平合意を結び、国軍に「統合」された元武装勢力も、制服を着替えたものの、もともとの形をそれほど崩しておらず、部隊の解体やDRC国内の他の地域への移転を拒んでいる。

また、様々な形で紛争が20年近く続いてきたため、警察、司法制度の機能が極めて弱く、治安が大きな問題として残っている。安定しないDRCの東部では暴力事件、殺人事件、レイプが多発している。そして少なくとも170万人の国内避難民は家に帰ることができていない。

紛争を長引かせたひとつの要因として、日本の電子産業にも欠かせない鉱物資源が挙げられている。昨年発表された国連の報告によると、東部にあるほとんどの鉱山は国軍を含む武装勢力にコントロールされている。このような紛争と関連した鉱物資源の規制につながる法律がすでにアメリカで採択されている。その結果、企業は使用している資源が紛争と無関係であることを証明する義務を負うようになる。アメリカ及びアメリカの市場を対象にする世界の多くの企業がすでにDRCからの鉱物資源を避け始め、DRCからのスズ、金、タンタルなどの輸出が激減している。

日本のメディアはなぜこのような情勢を無視するのだろうか。読売新聞は2011年に入ってから、DRC情勢に関する記事をひとつも掲載していない。せめてDRCの安定に大きく影響する今年の選挙、そして日本の電子産業にも影響を及ぼす鉱物資源問題に関する報道があってもよいのではないだろうか。アフリカも世界の一部だ。

以下の文書のような形で、読売新聞にこの状況を伝え、報道を求めよう。

このリンクから直接投稿してください。

(もちろん、自分自身のメッセージを書いていただくのが望ましいのだが、以下の文書をコピーしてリンク先に張り付けるのも可能)。

「今年実施されるコンゴ民主共和国の大統領選挙の準備が遅れ、不正を訴える野党によるデモが発生しています。日本の電子産業も関連している鉱物資源問題も世界で注目を浴びています。にもかかわらず、読売新聞は2011年に入ってからコンゴ民主共和国の情勢を一度も報道していないのはなぜでしょうか。アフリカも世界の一部です。」

英語になりますが、以下のサイトを参照に:

 選挙準備をめぐるデモに関する記事

 DRC紛争と武装勢力に関する分析

 DRC紛争、選挙、鉱物資源に関する分析

 10月に行われる国際イベント「コンゴウィーク」に関する情報

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ソマリアの暫定政府

Posted in 「アフリカも世界の一部」, ソマリア with tags , , , , , , , , , , , , , , , , on 6月 7, 2011 by Virgil

「アフリカも世界の一部」第39号 

20118月、ソマリアの暫定政府の権限期間は満了する。しかし、8月以降に政府の有り方について合意が得られていない。大統領と議会議長との対立がひとつの要因であると考えられている。国の大半を統治できていない暫定政府と様々な武装勢力との戦いが続いており、これ以上、弱体化を防ぐため、選挙をせずに権限の延長をするべきだという声が国内外からあがっている。

2004年の発足当初から、暫定政府の正統性は疑わしかった。紛争状態のなか、治安問題を考慮し、隣国ケニアで暫定政府が組織された。暫定議会が選ばれ、議会が大統領を選出した。暫定政府は2006年まで、ケニアを拠点としていた。2006年、ついにソマリア入りを果たしたものの、首都モガディシュに入ることができず、260キロ離れたバイドアの穀物倉庫で暫定議会が開かれた。

その後、ソマリア情勢が激しく動いた。イスラム法廷会議という勢力が首都を抑えたが、エチオピアの侵攻によってその勢力が崩壊した。安定を取り戻すためにアフリカ連合(AU)の介入が開始され、現在、約9千人がソマリアに派遣されている。影響力も正統性も乏しいままの暫定政府は、統治する領域を拡大するため、イスラム法廷議会の穏健派と同盟を結び、現在の大統領はイスラム法廷議会の元リーダーである。

62ウガンダで開催された、ソマリアへの支援を協議する国際コンタクト・グループの会議で、AU部隊の半分以上を負担しているウガンダのムセベニ大統領は、暫定政府の任期が延長されなければ、ソマリア情勢が悪化し、ウガンダが部隊を撤退せざるを得ない可能性が高まると発表した。

現在も紛争が続いており、暫定政府及びAU部隊はモガディシュの大部分を取り戻すための攻撃を実施している最中である。しかし、日本のメディアは相変わらず、ソマリアの海賊問題のみを取り上げ、海賊問題出現の背景にある紛争を無視し続けている。朝日新聞は2011年に入ってから、ソマリアの紛争、政治情勢に関する記事をひとつも発表していない。同紙は530日、国際民間シンクタンクが発表した世界平和ランクを記事にし、「最下位はソマリア」と、ソマリア情勢を一言で済ませた。世界平和ランクで最下位の国の紛争に注目するべきではないだろうか。アフリカも世界の一部だ。

以下の文書のような形で、朝日新聞にこの状況を伝え、報道を求めよう。

このリンクから直接投稿してください。

(もちろん、自分自身のメッセージを書いていただくのが望ましいのだが、以下の文書をコピーしてリンク先に張り付けるのも可能)。

「世界平和ランクで最下位であるソマリアの政治・軍事情勢は激しく動いています。暫定政府及びアフリカ連合の部隊による様々な武装勢力との戦いが続く中、8月に任期が満了する暫定政府の行方について議論が行われています。朝日新聞はなぜ海賊問題以外のソマリア情勢について報道しないのでしょうか?アフリカも世界の一部です。」

英語になりますが、以下のサイトを参照に:

 ソマリアの政治対立に関する記事

 ガンダの撤退発言に関する記事

 ソマリアの概要 

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ウガンダでデモとその鎮圧

Posted in 「アフリカも世界の一部」, ウガンダ with tags , , , , , , , , , on 4月 28, 2011 by Virgil

「アフリカも世界の一部」第35 

2011年4月14日、ウガンダ最大野党のベシジェ党首が警察に射たれ、負傷したことが報告された。当時、ベシジェ氏は食料・ガソリンの価格上昇に抗議するデモに参加していた。その後、手にギブスを巻いた状態で更なるデモに参加したところ、暴動を扇動した罪で逮捕された。2月以降、3度の逮捕となる。

1986年以降、大統領を務めるムセベニ大統領の再選が確定した2月の選挙以降、複数の野党がムセベニ政権に対して、徒歩で集団で出勤するというデモ(walk-to-workキャンペーン)を定期的に実施してきた。選挙では、ムセベニ大統領は68%の票、ベシジェ氏は26%を確保したが、野党は不正を訴えている。

ムセベニ大統領は反政府勢力のリーダーとしてウガンダを制圧し、1986年に政権をとった。それまでの軍事政権による人権侵害が多発していたのに対して、ムセベニ政権は幅広い改善と経済成長に成功した。しかし、複数の反政府勢力の活動に悩まされ、近年までウガンダ北部の紛争が続いてきた。また、ウガンダは2度、隣国ルワンダと一緒にコンゴ民主共和国に侵攻し一部占領していた事実もある。占領中、金など鉱物資源の組織的な略奪が発覚し、コンゴ民主共和国が国際司法裁判所に訴え、ウガンダは損害賠償を命じられた。民主化においても、問題が多く、2005年までは一党支配国家であった。

ベシジェ氏は1982年からムセベニ氏の専属医師を努め、1986年に内務大臣に任命された。しかし、有能であるために、ムセベニ大統領には脅威として見られるようになった。2001年にベシジェ氏はムセベニ政権を批判し、大統領選挙への出馬を表明した。選挙で落選したベシジェ氏は脅迫を受け、国外に亡命したが、2006年の選挙に出馬するために帰国した。しかし帰国したところ、根拠のない反逆及びレイプの罪で一時期逮捕されたため、選挙運動がほとんどできず、再び落選した。

日本のメディアはウガンダでの出来事をほとんど報道していない。例えば、朝日新聞は2月の大統領選挙が実施された事実とその結果をひとつの短い記事で報道した。ベシジェ氏の3度目の逮捕に対して、ロイター通信からの短い記事を転用(紙面ではなく、ウェブサイトのみに掲載)している。しかしいずれも情報量が極めて少なく、ウガンダの政治情勢の文脈が含まれていないため、これら一連の出来事の意義が見えてこない。この問題も理解を深める報道の対象になってもよいのではないだろうか。アフリカも世界の一部だ。

以下の文書のような形で、朝日新聞にこの状況を伝え、報道を求めよう。

このリンクから直接投稿してください。

(もちろん、自分自身のメッセージを書いていただくのが望ましいのだが、以下の文書をコピーしてリンク先に張り付けるのも可能)。

「今年2月に行われたウガンダの大統領選挙後の政治情勢が不安定になっています。野党による定期的なデモが行われているなか、デモに参加していた野党の党首が警察に射たれ、逮捕されています。この状況とその背景をもう少し報道してもよいのではないでしょうか。アフリカも世界の一部です。」

英語になりますが、以下のサイトを参照に:

 ベシジェ氏の逮捕に関する記事

 ベシジェ氏の逮捕に関するニュース(映像)

 ウガンダの概要

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揺れるジンバブエ

Posted in 「アフリカも世界の一部」, ジンバブエ with tags , , , , , , , , , , , , , on 3月 31, 2011 by Virgil

「アフリカも世界の一部」第33 

樹立した当時から不安定なジンバブエの連立政権はすでに崩れ始めている。2009年、最大野党であった民主変革運動(MDC)は与党であったジンバブエ・アフリカ民族同盟愛国戦線(Zanu-PF)と合併し、連立政権ができたが、トラブルが相次ぎ、2011年3月、MDCの党首は「離婚したい」と発言した。

MDC所属の政治家は、内閣にいながらにして、さまざまな弾圧を受けている。エネルギー大臣は汚職の疑いで今年3月、2度逮捕されているが、政治的な理由が原因だとMDCは主張している。警察を担当する大臣も、「逮捕される」という警告を受け、姿を隠している。また、議会長に任命されたMDCに所属している政治家は、それを取り消され逮捕の警告まで受けている。

1980年以来、さまざまな手段で、政権を握り続けたロバート・ムガベ大統領だが、2008年の大統領選挙をめぐり、その政権が大きな危機を迎えた。選挙ではMDCが過半数を取得したと思われたが、決着がつかず、第2ラウンドに持ち込まれた。その間、MDCとその支持者に対する暴力や脅迫が目立ち、MDCのツァンギライ党首は選挙からの辞退を表明した。国際的な圧力の末、2009年、ムガベ氏が大統領、ツァンギライ氏が首相として連立政権が樹立したが、以降も権力争いが続いてきた。

ムガベ大統領は他の多くのアフリカの指導者と同じように、北アフリカで繰り広げられている革命が自国にも飛び火することを恐れている。今年2月、元野党の政治家を含む45人が北アフリカでの現状について協議をするためにミーティングを開催しただけで反逆の罪で逮捕された。3月には保釈されたが、この事件も、ますます敏感になっているムガベ政権を表している。

日本のメディアはジンバブエ情勢をほとんど取り上げていない。例えば、朝日新聞は今年に入ってから、ジンバブエでの出来事を一度も報道していない。厳しい経済状況が続き、87歳にもなるムガベ大統領への支持は確実に減っている。今年また、大統領選挙が行われる予定である。今年中に、30年ぶりの政権交代など、情勢が大きく動く可能性が高いが、ポスト・ムガベのジンバブエの形が見えてこない。ムガベを支えてきた国軍の動きは特に懸念の対象になっている。

チュニジアでの出来事のように、革命のような大きな事件が発生してから初めて状況を報道するのは遅いのである。現時点での緊迫した状況を取り上げる必要があるのではないだろうか。アフリカも世界の一部だ。

以下の文書のような形で、朝日新聞にこの状況を伝え、報道を求めよう。

このリンクから直接投稿してください。

(もちろん、自分自身のメッセージを書いていただくのが望ましいのだが、以下の文書をコピーしてリンク先に張り付けるのも可能)。

「ジンバブエの連立政権が崩れ始め、緊迫した状況が続いています。30年間続いたムガベ政権がいつ倒れてもおかしくないのです。チュニジアでの出来事のように、革命のような大きな事件が発生してから初めて状況を報道するのは遅いのです。現時点での緊迫した状況を取り上げる必要があるのではないでしょうか。アフリカも世界の一部です。」

英語になりますが、以下のサイトを参照に:

 ジンバブエの現状に関する記事

 ジンバブエの現状に関するニュース(映像)

 ジンバブエの概要

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東日本巨大地震で被災された多くの方々に心よりお見舞い申し上げます。

イベント紹介:「4/1みんな集まれ!関西電力に抗議デー

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ザンビアでも分離が問題に

Posted in 「アフリカも世界の一部」, ザンビア with tags , , , , , , , , , , , , , , , , on 1月 27, 2011 by Virgil

「アフリカも世界の一部」第27 

南部スーダンが独立に向かっている中、南部アフリカにあるザンビア共和国でも「分離」が問題になっている。2011年1月、ザンビアの西部州で独立を求めるデモが行われた。デモは暴動化し、15人の死傷者がでた。1964年にイギリスから独立して以来、平和を保ってきたザンビアでは、珍しい出来事である。

過激派グループ(自称「ブラック・ブル」)がポスターやチラシをばら撒き、独立キャンペーンを開始したことがきっかけとなった。チラシには「先住民」以外は西部州から出ていかないと殺されるという脅しが含まれていた。このグループにとって、「先住民」とは、西部州の過半数を占めるロジ民族であり、西部州に住む他の民族は含まれない。

このブラック・ブルは小さな過激派グループに過ぎないが、多くの住民がなんらかの不満を抱えているのは確かである。西部州は貧困が最も根強く残る州であり、インフラの面でも、他の州に比べ、遅れをとっている。ザンビア政府の調査によると、全国の貧困層64%に対して、西部州では84%となっている。

ザンビアはイギリスによって「創られた」国であるが、現在の西部州はもとより特別扱いされていた。バロツェランド(Barotseland)という王国として、イギリスの「保護領」となっていたが、その他の州はイギリスの植民地北ローデシアとして支配されていた。ザンビアが独立する際、バロツェ協定が結ばれ、バロツェランドと北ローデシアが統一され、ザンビアとなった。しかし、西部州において、開発が進まない中、再び独立を求める声が続いた。そして2010年10月、ザンビア政府が憲法の改正案からバロツェ協定を外したことが独立運動の発端になった。

警察はこのデモ・暴動において、24人を反逆罪で逮捕した。また、政府はメディア対策もとっている。独立運動を取り上げる視聴者参加型のラジオ・テレビ番組を禁じた。暴言などが暴力につながる恐れがあることを理由にした。また、独立運動の取材をしていたジャーナリストも逮捕された。

ザンビアは銅などの鉱物資源が豊富であり、中国の鉱山企業の進出が目立つ。日本のメディアはたまにこのような角度からザンビアでの出来事を取り上げるが、政治情勢を報道することは殆どない。朝日新聞では、2010年10月から動き始めている西部州の情勢を一度も取り上げていない。このような出来事も報道する価値があるのではないだろうか。アフリカも世界の一部だ。 

以下の文書のような形で、朝日新聞にこの状況を伝え、報道を求めよう。

このリンクから直接投稿してください。

(もちろん、自分自身のメッセージを書いていただくのが望ましいのだが、以下の文書をコピーしてリンク先に張り付けるのも可能)。

「2011年1月、ザンビア共和国の西部州で独立運動が拡大し、デモ・暴動が発生しています。独立以来、平和を保っているザンビアでは珍しい出来事です。このような出来事も報道する価値があるのではないでしょうか。アフリカも世界の一部です。

英語になりますが、以下のサイトを参照に:

 西部州問題に関する記事

 西部州問題に関する記事その2

 西部州問題とザンビアのメディアに関する記事

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南部スーダンと戦車と海賊

Posted in 「アフリカも世界の一部」, ケニア, スーダン, ソマリア with tags , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , on 12月 23, 2010 by Virgil

「アフリカも世界の一部」第23 

2008年、ケニアに向かっていたウクライナの貨物船がアデン湾でソマリアからの海賊に乗っ取られた。その船には32台の戦車を含む多くの武器が積まれており、大きな話題を呼んだ。これらの武器の最終目的地は南部スーダンだと海賊は船内にあった書類からわかったと発表したが、ウクライナもケニアもこれを否定し、ケニア軍のためのものだと主張した。武器は紛争中のソマリアに流用されるのではないかという懸念もあったが、結局、身代金が支払われ、解放された貨物船はケニアのモンバサ港に到着した。

ところが、今月、内部告発サイトのウィキリークスが流出したアメリカの外交公電によると、海賊が主張した通り、その武器は南部スーダンが注文したものであった。それ以前にもウクライナから南部スーダンに武器が届けられていたことも判明した。アメリカ政府はこの取引を知りながら、黙認していた。

以前の記事(第13号)で伝えたように、長年続いたスーダンの南北紛争は2005年に終わったものの、2011年1月9日に行われる住民投票をめぐり、緊迫した状態が続く。今月、北部スーダン政府は南部との境界線付近に空爆を数回行っている。南部スーダンは軍備強化を進め、それも緊張感を高めている。

1月に実施される住民投票は、南部スーダンが新しい国家として独立するのか、スーダンの一部として残るのかを決めるためのものである。南部スーダンの住民は独立を選ぶことがほぼ確実だとみられている。南部を代表する政党であるスーダン人民解放運動(SPLM)も独立を支持することを正式に表明している。

しかし、北部の政府は統一を強く望んでいる。南部の独立によって、国の大きな一部を失うのみならず、北部の政府は多額の石油収入も失う。住民投票までにスーダンの北部と南部の間には、石油収入の配分や最終的な境界線など、合意を得なければいけない重要な課題がいまだに残っている。何としても独立を防ごうとしている北部政府は、南部が統一を選べば石油利益をすべて譲るとまで発表した。

また、特別扱いされている石油が豊富なアビエ州の問題も残っている。南部スーダンが独立を選べば、アビエ州は南部の一部となるのか、北部に残るのか、同じ1月9日に住民投票で決める予定であったが、実施の内容について合意ができず、決定は先送りされた。

他のアフリカの問題に比べると、スーダンは比較的、日本の新聞に注目されているが、それでも報道は少ない。新しい国が生まれることになるのか、大きな紛争が再発する恐れもある歴史的な時期だが、12月に朝日新聞が掲載したスーダンに関する記事は2つにとどまっている。もっと報道するべきではないだろうか。アフリカも世界の一部だ。 

以下の文書のような形で、朝日新聞にこの状況を伝え、報道を求めよう。

このリンクから直接投稿してください。

(もちろん、自分自身のメッセージを書いていただくのが望ましいのだが、以下の文書をコピーしてリンク先に張り付けるのも可能)。

「南部スーダンは緊迫した状況で、歴史的な住民投票の実施に向けて準備が進められています。新しい国が生まれるのか、大きな紛争が再発するのか注目すべき時期です。南部スーダンの情勢をもっと報道してください。アフリカも世界の一部です。」

過去の記事に関する最新情報:

*  コートジボワールでは二人の大統領の状況が続く。落選したとみられるバグボ氏は実質上、国を支配しており、当選したとみられるウアッタラ氏は国連PKOに守られながら、ホテルにこもっている。バグボ氏の支配に対する暴動で少なくとも50人が死亡している。

*  ナイジェリアの汚職事件に関与していたとみられていたアメリカのチェイニー前大統領の事件で、ナイジェリアは起訴状を取り消すことにした。その代わり、チェイニー氏がCEOを務めていたハリバートン社は多額の罰金を支払うことになった。

英語になりますが、以下のサイトを参照に:

 南部スーダンと戦車の事件に関する記事

 南部の石油配分に関する記事

 住民投票に関する分析

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ウィキリークスとナイジェリア

Posted in 「アフリカも世界の一部」, ナイジェリア, 資源 with tags , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , on 12月 14, 2010 by Virgil

「アフリカも世界の一部」第22 

内部告発サイト、「ウィキリークス」はアメリカの国務省の外交公電約25万点をアメリカ政府内の告発者から受け、現在、公開し続けている。その中、アフリカに関する外交公電は少なくない。これからも流出されるだろうが、今の時点で最も興味深いのはナイジェリアに関するものであろう。

ナイジェリアのアメリカ大使館から送信されたある外交公電には、アメリカの外交官とアフリカに点在するシェル石油会社の責任者、アン・ピカードとの会談の様子が書かれていた。ピカード氏によると、シェルはナイジェリアの主要な省庁に職員を潜入させており、内部情報にアクセスしていると述べた。言い換えれば、ナイジェリア政府に対するシェルの「スパイ活動」が暴かれた。

アフリカ大陸の人口の6分の1も占めるナイジェリアは石油大国である。輸出量は世界8位となっている。しかし、石油からの富の大半はシェルのような多国籍企業と腐敗した政府関係者に吸収されるため、経済成長が遅く、住民の貧困は深刻な問題である。さらに、石油が採れるニジェール・デルタでは石油流出が頻繁に起こり、環境汚染も深刻な問題となっている。

上記の問題が原因となり、1990年代から抗議運動や反政府勢力が現れた。これに対し、ナイジェリアの独裁政権の抑圧があり、1995年に執筆者で活動家のケンサロ・ウィワは逮捕、処刑された。この事件も含めて、シェルは政府による抑圧・人権侵害に関与していたとされる。反政府勢力は石油施設に攻撃をかけたり、パイプラインから石油を盗んだりを繰り返した。そのため、ナイジェリアの石油輸出量が20パーセント減少し、世界の石油価格にも影響してきた。近年、いくつかの反政府勢力グループは政府と和平合意を結んでいるが、部分的に紛争は続いている。

ナイジェリアで行動が問題視されている多国籍企業はシェルだけではない。天然ガスの施設をめぐり、アメリカのハリバートン社は1990年代からナイジェリア政府関係者に賄賂を贈ってきたとされ、今年12月、ナイジェリア政府は当時のハリバートンのCEOであったアメリカのチェイニー前副大統領を起訴する手続きを取り始めた。また、ウィキリークスが公開した別の外交公電には、大手の製薬会社のファイザーとナイジェリア政府とのトラブルに関する新しい事実が含まれている。

日本のメディアは今回のシェルの「スパイ活動」のことを報道していない。ナイジェリアは少なくとも西アフリカに大きな影響力を持つ大国であり、ナイジェリア情勢が世界の石油価格に深く影響している。にも関わらず、ナイジェリアに関する報道は少ない。例えば、今年は上記の問題以外にも、大統領が病死し、新大統領の就任、首都に爆破テロ事件の発生などの大きな出来事がいくつもあったが、朝日新聞は、ナイジェリア情勢について詳しく触れていない。この地域をもっと取り上げるべきではないだろうか。アフリカも世界の一部だ。

以下の文書のような形で、朝日新聞にこの状況を伝え、報道を求めよう。

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(もちろん、自分自身のメッセージを書いていただくのが望ましいのだが、以下の文書をコピーしてリンク先に張り付けるのも可能)。

「ナイジェリアはアフリカ最大の人口を抱える大国であり、石油輸出大国でもあります。しかしその石油をめぐり、武力紛争、環境破壊が発生しています。内部告発サイトのウィキリークスが公開した外交公電にはそのナイジェリアでの石油会社の疑わしい行動が描かれています。この状況を報道してください。アフリカも世界の一部です。」

イベント紹介:「独立を問う南部スーダン:住民投票のゆくえと人道支援」(12月18日アット東京。詳しくはリンクからアクセス)

英語になりますが、以下のサイトを参照に:

 シェル「潜入」の外交公電に関する記事

 チェイニー氏の汚職問題に関する記事

 ファイザー問題に関する記事

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