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「アフリカも世界の一部」運動

Posted in 「アフリカも世界の一部」, アフリカ, メディア with tags , , , , , , , , , , on 7月 18, 2010 by Virgil

世界に関する報道が極めて乏しい内向きの日本メディア。しかし、極限られた国際面・国際ニュースにおいて、特に無視されるのはアフリカ大陸。例えば、2009年の読売新聞の国際面には、アフリカの出来事を取り上げる記事は国際面の記事数の中で、わずか3パーセントだった。世界人口の10分の1以上、世界国家数の4分の1以上、冷戦後の紛争による死者数の10分の9を占めるアフリカを、そこまで無視してもいいのか?

圧倒的に世界最大であるコンゴ民主共和国の紛争は1998年以降、540万人の死者を出しているが、報道されないため、その存在すらほとんど知られていない。イスラエル・パレスチナ紛争の死者数は、コンゴ民主共和国紛争の約800分の1。しかし日本のメディアでは、イスラエル・パレスチナ紛争に関する1ヵ月分の報道量は、コンゴ民主共和国に関する10年分の報道量を上回っている。報道がこれほどまでにバランス悪いと、世界で何が起きているのか、把握できるわけがない。そしてますますグローバル化していく世界に対応もできない。

このままじゃいけない。その思いからスタートする「アフリカも世界の一部」運動である。目的は単純。無視され続けるアフリカ大陸に関する報道量を少しでも増やすこと。しかしどのようにすれば実現できるのだろうか。手段は大量の読者・視聴者の投稿。メディア側にすれば、いくら心がこもっていても、1人の投稿は無視しやすい。しかし100人、500人、1,000人になると例えその投稿の内容が1、2行であっても、人数が増えれば増えるほど、無視しにくくなってくる。これは、全世界で大量に報道されるイスラエル・パレスチナ問題からも学べる。欧米では、イスラエルを批判するような記事が新聞に載ると、イスラエル支持者から多いときは3,000~4,000通の抗議メール・投稿が記者に届く。新聞はこのようなプレッシャーにある程度、応えざるを得ない。

 しかし何を投稿すればいいのか?効果を上げるにはコーディネートする必要がある。そこで、週に1度程度、日本で報道されないアフリカで起きた大きな出来事を一つ取り上げ、日本語でまとめて、メーリングリストを通じてメンバーに配信する。この情報を受けたメンバーは新聞・ニュース番組のネット上の投稿ページのリンクにアクセスし、情報をもとに投稿する。3分があればできること。

 この運動はメディアにプレッシャーをかけることになるのだが、もちろんメンバーのみなさんのアフリカの出来事に関する知識・意識が高まることも目指す。言いかえれば、新聞の代わりに情報を与える役割を果たすものになればよいと考えている。配信するメールにはさらに詳しく知るためのリンクも付けていく予定。この運動がみなさんの自発的な意識により広がることを願っているが、とりあえずこのメーリングリストからスタートしてみよう。

 メーリングリストのメンバーになるのは簡単。stealthconflictsforum@gmail.com にメールを送信すれば(空メールでも可)手続き完了。メールが週1度程度届くようになる。

 さて、みんなの力で「アフリカも世界の一部」だとメディアに認めてもらおう!

(「アフリカも世界の一部」のバックナンバーはこちら)

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なぜコンゴ民主共和国?

Posted in コンゴ民主共和国 with tags , , , , , , , , , on 9月 30, 2009 by Virgil

世の中にステルス紛争がたくさんある。逆にいえば、国際ニュースが極めて乏しい日本では、注目されている紛争のほうが非常に少ない。イラク、イスラエル・パレスチナ、アフガニスタンなど、アメリカが強い関心をもつ紛争なら日本でもある程度は注目を受けるが、それ以外の世界で起きている約20~30の紛争の出番がほとんどない。残念ながら、新聞をいくら読んでも、政府関係者の発言をいくら聞いても、世界で何が起きているのかがなかなか把握できない。

では、日本から見て、世界のほとんどの紛争がステルス紛争であるのなら、なぜこのブログでコンゴ民主共和国をこんなに取り上げるのか。それはコンゴ民主共和国ほどのステルス紛争は少なくとも第2次世界大戦後に表れていないからである。死者数でみるとコンゴ民主共和国紛争は圧倒的に世界一大きな紛争である。1998年以降、540万人の死者を出している。これはイスラエル・パレスチナ紛争の800倍となる。一時は周辺8カ国からの兵力が投入され、戦場規模は西ヨーロッパに相当するほどのものだった。「アフリカの第一次世界大戦」とも呼ばれるぐらいだった。

それにもかかわらず、日本の政府関係者、そしてメディアからは沈黙が目立ち、日本のNGOがコンゴ民主共和国でほとんど活動をしていない。日本の一般市民にはこの紛争の存在すらほとんど知られていない。なぜだろうか。紛争に関する情報がまったくでていないわけではない。これほど情報があり溢れる時代に政府関係者やメディアの編集者たちがこの紛争の存在を「知らない」というのは考えられない。また、この紛争による死者数を数える調査は2000年以降何回か繰り返されている。紛争の規模も十分知られているはず。

さらに、タンタル、コバルト、スズ、銅など、日本の電子産業に欠かせないような鉱石資源は大量にコンゴ民主共和国でとれる。経済の側面から見ても、日本とは無縁ではない。「日本人は関心がないから・・」というのもいいわけにはならないだろう。多くの場合において、関心はもともとあるものではなく、つくるものだろう。

これだけグローバル化している世界に、これだけ情報コミュニケーション技術が発達している世界に、どうしてこのようなアンバランスがありうるのだろうか?大国あるいは鉱石資源を扱っている大手企業は利害関係があるから意図的に隠しているのだろうか?メディアにとって複雑すぎて取り上げる気にならないのだろうか?「黒人」同士の紛争だから重要視していないのだろうか?

政府にもメディアにも無視する理由はいろいろあっても、我々個々の人間としてこれほどの大きな紛争は無視してもいいのだろうか?実は、この紛争が無視されているからこそ、紛争による被害がここまで大きくなった。紛争の死者数の9割以上は弾丸や爆弾で殺されているのではなく、病死、餓死しているわけである。暴力を止められなくても、注目度が高ければ、このような被害を減らす措置はとれるはず。

もちろん、状況を十分に把握せずに、とりあえず支援物資を送り込めばいいという単純なものではない。例えば、治安が落ち着かない状況に支援物資が入ると場合によっては状況が悪化することも十分考えられる。しかしだからといって、支援物資はいらないというわけではない。それは包括的な改善策の一部として必要不可欠なものであろう。

このような改善策を実現するには、政府、メディア、一般市民、研究者などからの幅広い関心・注目が必要となる。そこで、政府やメディアが動かないのなら、まず、一般市民から動くしかない。政府は我々を代表しているはず、そしてメディアは消費者である我々の関心を意識して新聞やニュース番組を作っているはずだから、多くの人が声を出せば、ある程度の関心を引き起こすことができると思う。

まず、この紛争について知るところからはじめよう。そして知ってから発信しよう。まわりの家族や友人など、身近な人々に発信することは大事だが、政府関係者、メディアなどにも発信することがとても大切である。「なぜ世界最大の紛争であるコンゴ民主共和国のことをとりあげないのか?」を問うなどと、1通のメールで簡単にできることがある。そのようなメールが多くなればなるほど、変化をもとらすことができるのではないだろうか。

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